2年目3rdQ へ ←  リプレイトップへ  → 3年目1stQ へ


2年目4thQ (1〜3月)

《目次っぽいもの》
ルビーの価値[SL]負けず嫌い[WR]戴冠[SL]入門テスト[WR]病院にて[WR]選手一覧注釈?



1月。スレイヤー・レスリングは契約更改の時期を迎え、社長は秘書・井上とともに選手の新年俸をチェックしていた。

「井上くん。率直に言って、龍子くんの年俸は高すぎないかね?」

GWAタッグ、EXタッグを制するなど実績は確かにあるが、シングル戦線ではいささか期待を裏切り、あくまでブレード上原に次ぐ二番手の域を出ない。
そんなサンダー龍子の年俸が上原のそれを大きく上回って団体トップというのは、社長にとって納得のいくものではなかった。 *1

「おっしゃることもわかりますが、今年の期待料とでもお考えください。最高級のルビーを磨き上げるためには、投資も必要なのです」

「最高級のルビーか。……存外、インクルージョンが多いのかもしれんぞ?」 *2

「次のGWAタッグ選手権が、良い指標となるでしょう。挑戦者はフレイア鏡&RIKKA組──格下とはいえ、策を授けておきました。よもや敗れるようなことがあれば、上原選手と龍子選手の処遇も再考しましょう」

GWA-T GWAタッグを賭けての団体内マッチは、下馬評では王者組の圧倒的優位。
しかし、関節技に長けた鏡がそれを苦手とする上原を、飛び技に長けたRIKKAがそれを苦手とする龍子を徹底的に攻めるという挑戦者組の作戦に、王者組はまさかの苦戦を強いられる。

「私は……こんなところで立ち止まる訳にはいかないの!」

最後は時間切れ寸前にブレード上原のドラゴンスープレックスで辛くも勝利。 *3

本拠地・神戸のワールド記念会館を埋めた観客にとっては、大満足の熱戦となったが、ブレード上原とサンダー龍子、そして社長と井上にとっては、いささか不満の残る内容だったかもしれない。 *4




「それじゃ、ちょっとメキシコ行ってきまーす」

王者には王者なりの責任が伴う。
AAC世界ヘビー級王者となったマイティ祐希子は、AACの本拠・メキシコでの防衛戦を行なうことになった。 *5
必然的に、WRERAの1月興行は、残された選手たちに託されたのだったが……

「というわけですのよ、葉月さん」

「どういうわけなんだい、市ヶ谷?」

「いつまでも、あの貧乳ド田舎娘に大きな顔をさせてられませんわ! 今のうちに私たちが世界タッグ王者となって、ファンの皆さんの頭から祐希子のことを忘れさせてしまうのです!」 *6

「タッグ王者ねえ。私ゃ、今さらそーゆーメンドくさいのは別に……」

──と言っていた葉月であったが、結局は市ヶ谷の強引さに押される形でタッグ結成を受諾。1月シリーズ最終戦で、チョチョカラス&ジョーカー・レディ組の持つAAC世界タッグのベルトを狙うことになった。

AAC-T

「ま、たまにはハレの舞台を味わいますかね」

注目の対決はチョチョカラスと葉月。
互角と目された二人だったが、シングルに続いてタイトルを失うわけにはいかないカラスと、そこまでの執念は無い葉月の差が出たのか、チョチョカラスが終始ペースを握る。

大技・ジャーマンスープレックスを食らい、風前の灯火と思われた葉月だったが、息切れしたのかカラスはジョーカー・レディと交替。その隙をついて葉月が市ヶ谷へのタッチを成功させたことで、試合の流れは変わった。

「圧倒的なパワーの前には、テクニックもスピードも、無意味なものと知りなさい!」 *7

その言葉通りに、パワーでジョーカー・レディを圧倒する市ヶ谷。
流れを再び引き戻そうと現れたチョチョカラスにも、待ってましたの必殺ビューティボムから掌底。そして最後はパワースラムで、メキシコの女王からタッグベルトまでも奪取してしまったのだった。 *8 市ヶ谷

「あの祐希子ごときに不覚をとった、あなたなどに負けてはいられませんの。オーッホッホッホ!」




《さあ、ついにこの日がやってまいりました!
日本マット界に旋風を巻き起こすスレイヤー・レスリング。その頂点を決めるタイトルマッチ!
ブレード上原VSローズ・ヒューイット、団体記録を更新する超満員15,750人が見守る中で栄光のベルトを腰に巻くことができるのは、果たしてどちらなのか!?》 *9

「上原さん……。負けんじゃないよ……!」

本来なら、相手は自分であったはず。
複雑な心境ながらも、サンダー龍子が応援するのは当然ブレード上原だ。
スレイヤー・レスリング社長と秘書の井上もその点は変わることがなかったが、彼らの動機は龍子のそれとは大きく異なっていた。

「社長。もし、ヒューイット選手が勝つようなことがあれば……」

「我々の動きも、いろいろと見直しを迫られるだろう。だが、ここまでくれば信じるしかあるまい。ブレード上原という選手をな」

2月。制定以後半年以上も空位のままであった団体最高位・スレイヤー無差別級王座の決定戦がついに開催された。

GWA王者でもあるローズ・ヒューイットと、団体No.1のブレード上原との戦いは、序盤から激しい技の応酬が続く。
技の手数は上原の方が上回るが、要所要所でローズは上原の技を返し、なかなかペースを握らせない。 *10

ついには、フェイスクラッシャーで倒したところにシャイニングウィザードを命中させ、上原をカウント2.8まで追い込んだ。

「あなたでは、役不足ですわ!」

「それを言うなら──」

観客の悲鳴の中、決め技・バスターローズでトドメを狙うローズ。しかし、上原が待っていたのはまさにその瞬間だった。

「役者不足、なんだよ!」

一瞬の隙をついての、ローリングクラッチホールド。
丸め込まれたローズもあがくが、肩があがる寸前にレフェリーは三つ目のカウントを数え終えていた。

上原

「役者不足なのは、あんたの方だったみたいだね……」

16分49秒、ブレード上原、スレイヤー無差別級王座戴冠。

会場の大歓声の中、社長と井上は、喜びよりも安堵に胸を撫で下ろしていた。




2月下旬。 *11
WRERA女子プロレスでは、この時期恒例となりつつある、入門テストが実施されることになったのだが……

「えーっ? 何であたしがテスト出入り禁止なのよ、社長!? もしかして、今年はお金無くってチョコあげなかったのを根に持って……」

「違うっ。大体、お前がくれるのはチョコじゃなくてカレーだろ。そうじゃなくて、去年やらかしたことを忘れたのか?」 *12

「去年……? なんだっけ」

「……本気で忘れてるな、祐希子」

昨年の反省を踏まえて、選手からは葉月と来島のみ、あとは社長と霧子とコーチによって進められた今年のテストは、つつがなく終了。一名の合格者を出した。 *13

越後

「越後です! 忍耐力には自信があります。よろしくお願いします!」 *14

「こちらこそよろしく、越後さん。私のことは、霧子と呼んでくださいね」

入ってきた越後を笑顔で迎えた霧子は、傍らで一年ぶりの後輩に目を輝かせる、一人の選手を越後に紹介した。

「こちらがテディキャット堀選手。しばらくあなたの面倒を見てくれるわ。
──堀さん、こちらが練習生の越後しのぶさん。剣道の経験があるから、基礎体力はかなりのものよ。しっかり鍛えてあげてね」 *15 堀

「まかせるにゃん! これからよろしくね、しのぶちゃん!」

「AACジュニアチャンプの堀さんですね? 光栄です! こちらこそよろしくお願いします!」 *16




「あてててて。あーもう、市ヶ谷のやつぅ。相手に怪我させないのも、レスラーの仕事のうちでしょーに」

前月──2月の最終戦、六角葉月&ビューティ市ヶ谷組VSチョチョカラス&マイティ祐希子組で行なわれたメイン戦は、結果こそ祐希子が市ヶ谷を沈めたものの、その代償に祐希子は短期間ながら病院通いを余儀なくされたのだった。 *17

「病院って苦手なのよね。特にこの、待合室で待たされるのとかがさ」

「あの。もしかして、マイティ祐希子さんじゃないですか?」

「え?」

横合いからかけられた声。祐希子が目を向けた先には、小柄な少女が診察の順番を待っていた。ファンの子か──とも思ったが、どこかで知っている顔な気もする。 菊池

「あれ? ひょっとして、あなたもレスラー? TVか雑誌かで見たことがあるような……」

「はい! 私、新日本女子の菊池理宇っていいます! こんなところで祐希子さんと会えるなんて……お会いできて感激です!」 *18

「か、感激って。照れるなあ、もう。あたし、まだそんな立派なレスラーじゃないし」

「なに言ってるんですか! チョチョカラスさんとのタイトルマッチ、TVで見ましたよ。それ以来、目標にさせてもらってるんです!」 *19

感激だの目標だのと言われるのはむずがゆかったが、祐希子も悪い気はしない。それから二人は、お互いが怪我の診察を終えるまで、自分の団体のことなどを話し合った。

「あ、ところでさ。パンサー理沙子さんって元気?」

「え? はい、元気ですよ。ついこの間の試合でも、吉原さんからNJWPヘビーを奪ってアジアヘビーを返上したくらいですもん」 *20

「そっか。元気なのね。ふーん……」

「……? 嬉しそうですね、祐希子さん?」




そして、戦いの舞台は翌年度に移る。

この年の終了 (3月末) 時点の選手一覧とランキング上位十傑は以下の通り。 *21

新日本女子プロレス ワールド女子プロレス 日本海女子プロレス
パンサー理沙子
ミミ吉原
八島静香
ソニックキャット
斉藤彰子
ドルフィン早瀬
菊池理宇
ミシェール滝
神楽紫苑
十六夜美響
ロイヤル北条
柳生美冬
南利美
藤島瞳
ガルム小鳥遊
フォクシー真帆
中森あずみ
オーガ朝比奈
保科優希
成瀬唯
小川ひかる
WRERA(レラ)女子プロレス スレイヤー・レスリング フリー選手枠
マイティ祐希子
ボンバー来島
ビューティ市ヶ谷
テディキャット堀
六角葉月
桜井千里
越後しのぶ
ブレード上原
フレイア鏡
RIKKA
サンダー龍子
石川涼美
森嶋亜里沙
メイデン桜崎
真田美幸


[ランキング上位十傑] *22
1ブレード上原スレイヤー
2パンサー理沙子新日本女子
3六角葉月WRERA
4サンダー龍子スレイヤー
5マイティ祐希子WRERA
6ビューティ市ヶ谷WRERA
7ガルム小鳥遊日本海女子
8RIKKAスレイヤー
9十六夜美響ワールド女子
10八島静香新日本女子

[ベルト一覧]
スレイヤー無差別級ブレード上原
NJWPヘビー級パンサー理沙子
WWPAヘビー級十六夜美響
IWWF世界ヘビー級クリス・モーガン
IWWF世界タッグクリス・モーガン
レミー・ダダーン
IWWF世界ジュニア空位
WWCA世界無差別級ダークスターカオス
WWCA世界タッグダークスターカオス
レディ・コーディ
WWCA世界ジュニアコリィ・スナイパー
TWWA世界無差別級ジェナ・メガライト
TWWA世界タッグジェナ・メガライト
ブリジット・ウォン
TWWA世界ジュニアソニックキャット
GWAローズ・ヒューイット
GWAタッグブレード上原
サンダー龍子
GWAジュニアジーナ・デュラム
EWA認定世界ナスターシャ・ハン
EWA認定世界タッグナスターシャ・ハン
ドリュー・クライ
AAC世界ヘビー級マイティ祐希子
AAC世界タッグ六角葉月
ビューティ市ヶ谷
AAC世界ジュニアテディキャット堀
アジアヘビー空位
アジアタッグ八島静香
パンサー理沙子




*1年俸350APオーバーの龍子さん。2年目でこの数字は、やっぱり高いです。プレイヤー視点でも不服あり。
*2宝石アングル?
1年目1Q妄想補完その2から地味〜に引っ張ってます。
*359分37秒、必殺カードのドラゴンスープレックスで勝利。
COM操作の挑戦者組が「作戦」など使ってくるわけはありませんが、フレイアの関節技で上原が体力50%削られるは、龍子はRIKKAに飛び技くらいまくるはで、途中には負けるかと思いました。
龍子さん(飛防御6)にはこの後、弱点強化の練習を課すことに。
*41月のスレイヤーは、他にフレイアFC、桜崎FC、石川ホラー映画(お断り)、龍子特撮映画(お断り)、石川プライベートイベントもありました。
*5評価値がまだ低いので負けて帰ってくるかなーと思ってましたが、何とか凱旋してくれました。
1月のWRERAは、化粧品ゴケイドーのスポンサー(ゆっこ)の他、本拠地・西北海道にグッズショップ設立も。
*6市ヶ谷様の「貧乳娘」は祐希子への毒舌レパートリーの一つですが、いつも「ゆっこさん、そんなに小さくないのに…」と思ってしまいます。
*7必殺技時のこのセリフは、結構お気に入りです。
実際、この試合の市ヶ谷はパワーカード連発もあって獅子奮迅でした。
*8パワースラムで六角&市ヶ谷組のタイトル奪取。試合時間は15分02秒…って、そんなに短くはなかったような?
*9埼玉市ヶ谷ホール、15000会場を札止めです。
2月のスレイヤーは、タイトルマッチの他に、真田FC設立、移動車両(Lv2)、フレイアのプライベートイベント2、もありました。チョコは上原、RIKKA、石川。
*10上原さんの技はけっこうデフォルトのままで戦っているのですが、ミサイルキックやバックドロップなど、返し技があるものが中堅どころ(難易度5前後)に多いのです。
*112月のWRERAでは、桜井FC、桜井CM(お断り)、もありました。チョコは来島と市ヶ谷と六角。
*12よかったら、1年目4Qと、妄想設定その5をご覧下さい。
*13何となく、こういう役目は指導力持ちコンビの六角&来島がふさわしいかと…
*142月、新人テストで越後獲得。この人の場合、ついつい防御から上げたくなってしまいます。
*15コーチをするわけではありませんが、評価値的にも「人徳」的にも、越後の教育係は堀になりそうな感じです。
*162月の興行で、少し格上のグレース・ハン相手にAACジュニアを防衛した堀。(4回目。10分32秒、ノーザンライトS。)
体力が違いすぎるので、評価値が上といっても700クラスの相手には負ける気がしません。基礎って大事
*173月、ゆっこが軽傷。本プレイ初めてのケガ人です。やっぱり「暴虐」持ちの市ヶ谷を相手にすると大変なのでしょう。
3月のWRERAは、このケガもあって移動車両をレベル2に。
スレイヤーでは、上原冒険映画(お断り)、選手宿舎をレベル2に。
*18この月にケガしたのか前からかはわかりませんが、たまたま菊池も軽傷状態だったので。
やっぱり、菊池には「祐希子への憧れ」を持っていてほしい気がします。
*19WRERA、スレイヤーともに深夜放送契約中。スキャンダルは…まあ、まだ大丈夫でしょう…きっと。
*203月にはNJWPを吉原が、アジアヘビーを理沙子が持ってたんですが、4月に確認したらNJWPが理沙子、アジアヘビーが空位でした。まあ、こんなタイトル移動劇があったのではないかと。
*21今年も、飢えた狼の如く(?)新人選手を各団体で奪い合ってます。
*22ゆっこ&市ヶ谷、特にゆっこの急成長ぶりがハンパないです。ランキングごぼう抜き。
上原、理沙子は相変わらずの抜きつ抜かれつ。六角、龍子はともに前後に差がある状態。ゆっこ、市ヶ谷、ガルム、RIKKAはダンゴ状態です。
ページトップへ


2年目3rdQ へ ←  リプレイトップへ  → 3年目1stQ へ


トップへ
(C)2008 松永直己 / TRYFIRST
(C)2005 松永直己 / SUCCESS 運営サクセスネットワーク
(C)2005 松永直己 / SUCCESS
All rights reserved.
当コンテンツの再利用(再転載、再配布など)は禁止しております。
※画像等については「このサイトについての注意書き」もご覧下さい。