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1年目4thQ (1〜3月)

《目次っぽいもの》
帰国と来日[SL]契約更改[WR]雪晴れ[WR]3月上旬[SL]選手一覧注釈?



設立初年度で、いきなりプロレス大賞四部門を制したスレイヤー・レスリング。 *1
その実績を評価した提携団体・GWAは、約半年の留学期間を終えた森嶋を帰国させるタイミングに合わせ、ついに 1月からトップレスラーの日本派遣に踏み切った。 *2

「…ただいま…」 RIKKA

「…………お帰り……」

帰国した森嶋を出迎えたのは、RIKKAだった。スレイヤー・レスリング、いやプロレス界でもトップクラスに無口で無愛想な二人が揃っても、会話が弾むはずはない。 *3

しかし、今回は森嶋とともに日本にやってきた、もう一人の選手が存在していた。

「ワアット!? これがウワサのジャパニーズ・ニンジャ……ノン、クノイチね! ハーイ、あたしはジャニス。ジャニス・クレア! これからよろしく、ミス・クノイチ!」

「………り、RIKKAだ……」

「オーケー、RIKKA! あたしが来たのはウエハラやリューコと戦うためだけど、あなたと戦う機会もあると思うわ。その時が楽しみね!」 *4

というセリフを、屈託の無い笑顔に、大胆なハグまで付けて伝えるものだから、RIKKAはたまらない。救いを求める目を森嶋に向けるが、彼女は、諦めてくれとでも言うように首を振った。

「…こういう人なのよ…」

「………う……」

「もう! アリサといいあなたといい、日本人はホントにシャイだねっ。リングの上では元気なファイトよろしくだよ!」

今度はRIKKAの手を取ってブンブンと振り回すジャニス。忍びの技でこの場を逃げ出そうかと本気で悩みながらもさすがに実行に移せないRIKKA。そんな二人を眺めながら、森嶋は小さなため息とともに呟いた。 森嶋

「…ばかばかしい…」




対して、プロレス大賞などとはまだまだ縁遠い、WRERA女子プロレス。
一時期の経営難からはようやく脱しつつあったが、1月には苦しい資金面に重大な影響を与えるイベントが存在した。 *5
選手たちの契約更改である。

「社長……お人よしの上に気弱というのは、経営者として、決して美徳ではありませんよね」

「まあ、それはそうだ」

「お分かりのようで何よりです。それで、社長自らが選手と交渉された、来年度の契約内容についてですが──って、どこへ行くんですか?」

「いや、ちょっと気分転換にだね」

「先に話を聞いてください」

有無を言わせず社長を席に戻すと、秘書の霧子は手にした書類に目を落としながら話を続けた。

「どの選手も、私たちが査定した年俸金額よりも一割以上、上乗せされてますね」 *6

「……そうだったかな」

「市ヶ谷選手などは、前年比450%ですよ。タイトルでも取ったならまだしも、まだ目立った殊勲もありませんのに」 *7

「いや、まあ、これでも小学生時代のお小遣い並みだ、とか言われてね」

「何をそんな冗談、真に受けてらっしゃるんですかっ。仮に市ヶ谷財閥にとってはそうでも、うちにとっては人件費も死活問題です!」

「いや、まあ、選手たちも頑張ってくれてるしだね。お金の問題じゃないという選手でも、励みにはなるだろうし……」

「そういうところまで考慮した上での査定額だと、お伝えしたはずですよ! ともかく、来年からは私たちが交渉に当たりますから。よろしいですねっ?」

「は、はいっ」

社長の威厳って何だろう──必死に頷きながらそんなことを考える、WRERA女子プロレス社長であった。




2月も半ばを過ぎ、WRERA女子プロレスにおいて、ほぼ一年ぶりとなる入門テストが実施された。 *8
団体の将来を占う、極めて重要な行事ながら、社長と霧子は緊急の用で欠席。
進行や合否判断は、葉月を始めとする選手たちの手に委ねられたのだが……

ゆっこ

「で……祐希子。お前を事務所に呼んだわけは、わかるな?」

「うーん。この前のバレンタインのお礼、くれるとか?」 *9

「3月まで待てっ。そうじゃなくて、入門テストの話だ。六角から聞いたが……やってくれたらしいな、まったく」

入門希望者は八名だったが、そのうち一人が、なんと「選手との試合」を希望。
それを祐希子が快諾してしまい、あまつさえその子を失神KOまでしたものだから、残りは揃って顔面蒼白で戦意も喪失。
七名とも何とかテストは続けたものの、とても合格させられない成績に終わったのだ。

「えへへ、ごめんね。でも、あの子がどうしても試合したいって言うんだもん。あたしはその願いを叶えてあげたかったのよ」 *10

「……募集要項にこっそり『希望者は試合も可』なんて書き加えて、霧子くんから大目玉食らったのは、どこの誰だ? あれを見てなかったら、その子もわざわざ来なかったと思うぞ」

「あれ? 社長。あの子、来ない方が良かったの? 合格にしたんでしょ?」

「合格は合格だが……腕試しの挙句に失神KOさせられたんだ。入ってくれるわけないだろう?」

ほとんどの者が、社長と同意見だった。
遠方から腕試しに来た結果が惨敗では、恨むにしろ、自信喪失するにしろ、この団体を選ぶとは思えなかった。だからこそ──

「あんた──来たのかい?」

意外な再訪に目を丸くする葉月に、数日前にここで失神KOさせられた少女は、怪訝そうな顔で問い返した。 桜井

「合格通知を受け取ったのですが。何かまずかったでしょうか?」

「いや……そうじゃないけどさ」

「あー! やっぱり来てくれた! 桜井千里ちゃん、だよね!?」

「はい。お世話になります、祐希子さん」

二の句が継げない葉月からタッチ交替した祐希子に、千里は丁寧に頭を下げた。

「あの時は、ありがとうございました。借りは、そのうち返させてもらうつもりです」

「ふふ、いいわよぉ。できると思ったら、リングの上で返しにきなさいな。待ってるからね」

「──ええ。私は、必ず強くなってみせますから……」 *11




3月上旬。スレイヤー・レスリング・カンパニー社長室。 *12
机の上に置かれた四つの袋に、入室した社長は目をしばたたかせた。

「井上くん、これは何だね?」

「ホワイトデー用のプレゼントです。上原選手と石川選手からチョコレートをもらったお返しが、必要かと思いまして。もちろん、二人の好みをリサーチして反映させてあります」 *13

「手回し、恐れ入るよ。しかし、数が二つ……いや、一つ多くないかね?」

石川 石川からは二つもらっているので、お返しも二つあるのはわかる。それでも四つは多かった。

「あら。存外、冷たいんですのね、社長は」

弄うような声を聞いて、さすがに社長も思い出した。秘書の井上からも、義理で一つもらっていたのだ。

「失礼した。しかし、念のために聞くが、この四つは誰が選んできたのかね?」

「私です。他の者には、まかせられない仕事ですので」

「……もう一つ聞くが、これは経費で落ちるのかね?」

「社長が、女性へのプレゼントを経費で落とす御方とは思っておりませんが」

「……わかった」

社長は財布を取り出した。四つのうち少なくとも一つが、かなり高額である覚悟をしながら。




そして、戦いの舞台は翌年度に移る。

この年の終了 (3月末) 時点の選手一覧とランキング上位十傑は以下の通り。 *14

新日本女子プロレス ワールド女子プロレス 日本海女子プロレス
パンサー理沙子
ミミ吉原
八島静香
ソニックキャット
斉藤彰子
ドルフィン早瀬
ミシェール滝
神楽紫苑
十六夜美響
ロイヤル北条
柳生美冬
南利美
ガルム小鳥遊
フォクシー真帆
中森あずみ
オーガ朝比奈
保科優希
成瀬唯
WRERA(レラ)女子プロレス スレイヤー・レスリング フリー選手枠
マイティ祐希子
ボンバー来島
ビューティ市ヶ谷
テディキャット堀
六角葉月
桜井千里
ブレード上原
フレイア鏡
RIKKA
サンダー龍子
石川涼美
森嶋亜里沙


[ランキング上位十傑] *15
1パンサー理沙子新日本女子
2ブレード上原スレイヤー
3六角葉月WRERA
4サンダー龍子スレイヤー
5ガルム小鳥遊日本海女子
6十六夜美響ワールド女子
7八島静香新日本女子
8RIKKAスレイヤー
9フレイア鏡スレイヤー
10ビューティ市ヶ谷WRERA




*1資金も潤沢で、レベル3の初期AP値である、3000APを突破。1年たたずにモトをとったことになります。
*2ローズ・ヒューイット、ジャニス・クレア参戦。ちなみにGWAのトップレスラー派遣条件は団体評価8001以上だそうです。
*3他には、伊達、ノエル、氷室あたり? ちよる、杉浦などもエントリーでしょうか。(何に?)
*4その他、スレイヤーの1月イベントは龍子FC設立。上原の人気がSになったこともあってか、安定して3000人会場が札止めできるようになってきてます。
*51月のWRERAはゆっこCDをお断り。興行では、何とか2000人会場を札止めに (安定はしてませんが)。
*6WRERAの契約更改は (各選手初回だけは) 満足査定の111%を基本に。
スレイヤーは不満を持たないギリギリの96%を基本にしました。
*7市ヶ谷はさすがの年俸満足度基準値が150%だけあっていきなり高額…
*82月のWRERAは、他に堀FC、市ヶ谷写真集打診(お断り)、堀のAACジュニア初防衛(vsエレナ・ライアン)も。
スレイヤーでは、帰国早々の森嶋にFC。
*92月のチョコは、ゆっこ、来島、堀。
ゆっこのバレンタイン&ホワイトデーは、どちらもかなり好きなイベントです。
*10言うまでもありませんが、ゲーム中のテストにもスカウトにも、こんなオプションはありません。
*112月、テストで桜井獲得。スカウトどころかAP追加も痛い財政なので、AP1で出てくるまで数回チャレンジしました。
*123月は、スレイヤーで上原FC、RIKKAのCM。
WRERAでは、市ヶ谷写真集(二ヶ月連続の打診)とゆっこCD&写真集のお誘いがありましたが、こちらは全部断りました。
*13スレイヤーでは、2月のチョコは上原と石川。石川のイベントもけっこう好きです。
*14さすが黎明期初年度だけあって、新人もフリー選手も5団体で苛烈な奪い合い。ちょうど6人ずつ分け合って、一人も残っていません。
*15上位3人が頭一つ抜けて“三強”を形成。特に上原と理沙子は抜きつ抜かれつで、この時点の評価値差がわずかに1。来年は、龍子、市ヶ谷、そしてさすがの急成長を見せるゆっこあたりが注目?
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