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5年目1stQ (4〜6月) Part1

《目次っぽいもの》
高飛車×筋肉=?[WR]壊す女[SL]切ないあいつのスキャンダル[SL]注釈?



AAC

「へっ! ついにおめーとシングル王座を賭けて戦う日が来たな、市ヶ谷!
今までの恨みつらみ、今日こそ倍にして返し──ぐわぁっ!?」

「オーッホッホッホ! 凡人が何を騒いでおられますのやら。
こちらこそ、いつぞやに取った不覚という名の汚点、きっちり十倍にしてお返しさしあげますわ!」

ボンバー来島のマイクパフォーマンスを、ジャンピングニーの強襲でビューティ市ヶ谷が潰して始まった AAC世界ヘビー級タイトルマッチは、WRERA巡業 4月の最終戦。 *1

市ヶ谷の喧嘩相手といえば祐希子だが、被害という意味ではむしろ来島の方がこうむっているかもしれない。
かたや市ヶ谷も「格下の凡人」呼ばわりしている来島にシングル戦で不覚を取ったことで、その巨大なプライドを傷つけられている。

「行きますわよ!」

「そりゃ、こっちのセリフだ!」

実力は市ヶ谷が上。
しかし、祐希子とのタッグで WWCAタッグ王座に就くなど最近の来島は好調続き。番狂わせを期待して、観客の声援も来島の背を押した。 *2

「おめーのパワーなんか、俺の筋肉の敵じゃねえんだよ!」

来島のナパームラリアットが、市ヶ谷を派手に打ち倒す。
すかさずジャイアントスイングにつなぎ、フラフラと起き上がったところを元柔道女王である市ヶ谷のお株を奪うSTOで、押せ押せムードを加速させる。

続くパワースラムで、市ヶ谷に数えられたカウントは2.5。
来島にとって初のシングル王座が、うっすらと見えてきたが……

「オーッホッホッホ! 引き立て役の出番は、ここまでですわ!」

やはり、このお嬢さまは強かった。
伝家の宝刀・ビューティボムから、高難易度の技を次々と決めていく。 *3

最後は、裏投げでカウント3。
決して「引き立て役」相手に手を抜いていたわけではないだろうが、絵に描いたような逆転による、タイトル六度目の防衛劇であった。 *4

「フゥ。まあ、これが当然の結果ですわね。オーッホッホッホ!」




4月のスレイヤー・レスリング興行は、GWAタッグ王者である上原と龍子が、遠征防衛戦のために不在。 *5

そのタイミングを狙ったかのように、ワールド女子の十六夜、南、滝が一方的に参戦を表明してきた。狙いはもちろん、奪われたままの団体王座──WWPAヘビー級ベルトである。 *6

ただ……迎え撃つスレイヤー・レスリングの面々の反応は、特に若手を中心に、いささか冷めたものだった。

千春 ライラ

「ひゃーはっはっはっ! あいつら、またノコノコやってきやがったぜぇ!? 何度やっても出血が増すだけって、いい加減悟れってんだよなっ!」

「クックック……まったくだよ。ブスのザコが何人集まったって、私の引き立て役にしかならないのにな?」

……と、大口を叩いたライラと千春が、どちらも仲良くミシェール滝に20分足らずでひねられたのは、さておくとして。 *7

《お待たせしました。本日のメインイベントは、ワールド女子の希望に応えた WWPA王座戦!
ワールド女子の新鋭、南利美の挑戦を受けて立つのは、ドリュー・クライ瞬殺劇も記憶に新しいWWPA王者、フレイア鏡! *8
両団体の「関節の女王」が顔を合わせた、マニア垂涎のこの試合。
果たしてどんな結末が待っているのか!?》

WWPA

「極めたら折るわ。 その覚悟を持って、リングに上がることね」

「ウフフッ。いきがるところは、まだまだお子様ね。かわいがってあげますわ」

ゴングから数分。
互いに探り合うようなエルボーやショルダータックルの散発的応酬で始まった試合を動かしたのは、“関節のヴィーナス”の二つ名で呼ばれつつある、南の方だった。

「この技に、耐えられるかしら!?」

はかったように──いや、おそらくは本人の計算通りに──リング中央でダウンさせた鏡を捕らえて繰り出された、南必殺のネオ・サザンクロスロック。

「知ってる? サブミッションは……人を壊す技なのよ?」

軋みを上げる関節。フレイア鏡の白い美貌が醜く歪み──はしなかった。
眉をひそめ、しかし苦痛の表現をただそれのみにとどめ、微笑みすら浮かべて呟く。

「そんなこと、知ってますわ……!」

ロープに助けを求めず、鏡は自力で南の技を外した。
驚愕を隠せない南を平然と見返す鏡。
しかし、その足はわずかに引きずられ、ダメージが小さくないことを示している。

関節技勝負では、南は間違いなく手ごわい相手だった。
それならば、関節技以外で勝負するのが、鏡の戦い方だ。

「覚えておきなさい? 人を壊すにはね……こういう方法もありますの!」

タックルに来た南を外して間合いを取ったところで、すかさず繰り出された踵落とし──クレッセントヒールは鏡の十八番。
たまらず膝をつく南を強引に起こしてのフロントスープレックス、さらにはダイヤモンドカッターが、南を激しい音とともにマットに叩きつける。

それでも、ニ撃目のクレッセントヒールからの片エビ固めは、南が何とかロープブレイクで凌いだ。だが……

「ウフフッ。無駄なあがきは……苦痛を長引かせるだけですわよ!?」

大きく振りかぶって放たれた、三撃目のクレッセントヒール。
それに耐えるだけの力は、もはや南のどこにも残っていなかった。

フレイア

「私の相手をするのは、早すぎたようですわね?」

終わってみれば、わずか10分。正確には9分47秒で、鏡はWWPAヘビー二度目の防衛を果たしたのだった。 *9




上原&龍子タッグ、まさかの敗北──。

二人で長らく守ってきたGWAタッグ王座を遠征防衛戦で奪われたブレード上原とサンダー龍子は、帰国後すぐにスレイヤー・レスリング社長室を訪れた。 *10

上原

「社長……ご迷惑おかけして、すみません」

入室早々、深々と頭を下げた上原に、むしろ傍らの龍子が慌てた。

「上原さんっ!?
……社長! GWAタッグ奪られたのは明らかにおかしなレフェリングのせいだ。上原さんのせいじゃないって!
そうでなきゃ、今さらあんな奴らに負けるはず……!」 *11

「落ち着きたまえ、龍子くん。
GWAタッグの件は確かに残念だが、GWAからの返却要請を何度か拒否したタイミングでの遠征戦……正直、覚悟はしていたよ。 それに、上原くんの謝罪は別の件だ──そうだろう?」

「はい……」

「別の件、だって?」

戸惑う龍子に向けて、社長は一冊の週刊誌を龍子に差し出した。
プロレス誌ではない、低俗なゴシップ誌だ。

「人気女子プロレスラーの黒い噂……華やかな舞台の裏で広がる闇の汚染!? なんだよ、これ!?」

ブレード上原を中心に、団体、ひいては業界全体をも巻き込んだスキャンダル報道。 *12

それ自体は明らかに事実無根のでっちあげ記事で、社長も上原への疑念をかけらも抱くことなく一笑に付した。しかし、世間はそう思ってはくれない。

広報は誹謗中傷や問い合わせの対応に追われ、ネットやメディア上でも様々な憶測が飛び交う。今後の団体の人気や集客力に大きなマイナス影響が出ることは、もはや疑いようの無い事実だった。

龍子

「ちょっと待てよ。 でっちあげ記事なら、なおさら上原さんのせいじゃないだろ? 謝る理由なんて無いじゃないかっ」

「私の脇が甘いってことさ。 人気商売にたかるハエはどこにでもいる。 インタビュー一つとっても油断しちゃいけない……龍子、あんたも気をつけなよ」

「上原さん……」

「それで、社長。 私の処遇はどうしますか? ほとぼりが冷めるまで興行に出ない覚悟はしていますが……」

「そうしたいのかね?」

「いえ。 できれば、リングの上で潔白を主張させてください」

「その意気だ。 君たち二人のスレイヤー無差別級タイトルマッチも、予定通り今月に行なう。 我々がこんな醜聞に動じないところを、見せつけてやろうじゃないか」 *13

社長の言葉に、力強く頷いた上原と龍子。
二人が退出した後、社長は秘書の井上を社長室に呼び寄せた。

「GWAタッグを奪われ、上原くんは無冠。そこへ来て、このスキャンダルだ。 団体内での上原くんの立場も難しくなってきたが──まさか、君の策ではあるまいね。井上くん?」 *14

「あら、心外ですこと。 GWAタッグの件はさておき、スキャンダルでこうむる我々の損失は甚大です。私が団体の不利益を望むとでも?」

「……そうだな。すまん」

「ワールド女子やWRERAなど他団体の策でもないようです──業界全体にも悪影響ですしね。
ともあれダメージは小さくありませんが、メディアでの露出や出版社相手の裁判などで潔白を訴えていけば、人気も信頼も一年ほどで取り返せるでしょう」

「一年か……痛いな。 二度と無いことを祈りたいものだ」

「自衛手段は講じます。
ただ、出る杭を打とうとする輩は、いつの世でも後を絶ちませんからね……」 *15




*14月のWRERAは、携帯会社スポンサー(堀)、千秋軽傷、市ヶ谷CM、桜井写真集(お断り)、などがありました。
*2実際、格上の市ヶ谷にシングルで勝ったあたりから、来島の好調は続いてます。
*3自操作&攻撃型の来島さん相手には全攻撃がプラス修正の市ヶ谷様に、高数値カード連発ときては、さすがに来島さんの勝ち目はありません。
*419分20秒、裏投げで市ヶ谷の勝利です。
*54月のスレイヤーは、GWAタッグ遠征防衛、上原青春映画(結果は「それなり」)、真田CM、兵庫に飲食店設置。また、桜崎が新女に殴りこんでますが、取り立てて特筆物の試合は無し。
*63年目1Q以来続いてる、WWPA王座アングル(?)です。
*7老いたり(失礼)とはいえ、評価値850ほどの滝さん。700弱の二人ではまだまだ (AUTOでは) 勝てません。
*84年目4Qで5ターンキルやってます。
*9評価値は100以上フレイアが上なので、順当勝ちといえば順当勝ち。
*10毎度のことながら納得のいかない、「遠征防衛戦」でのアウェー効果
ベルトのマンネリ保持を食い止めるリセット効果は悪いことばかりではありませんが……やっぱり納得いきません。試合も見れないで結果だけ表示ということもあって、個人的にはこのゲームへの改善要求点の一つです。
*11↑(*10) なわけですので、こんな感じでむりやり理由つけて自分を納得させてます。
*12ついに出てしまいましたのスキャンダル。上原さんの人気Eが7になり、全国人気も3割ダウン。やっぱりすっごく痛いです。
*13龍子VS上原のスレイヤー無差別級タイトルマッチは、12分13秒、DDTで龍子が三度目の防衛です。
5月のスレイヤーは他に、森嶋FC、ライラFC、フレイア始球式、龍子CM、森嶋ミステリー映画(お断り)、龍子写真集(お断り)、石川がドリュー・クライ相手にEWA二度目の防衛(15分35秒。ヘッドシザースホイップ)、など。桜崎がワールド女子に殴り込み(南との試合あり。何とか勝利)もしてます。
*14上原の引退とか契約解除とかを検討しているなんて妄想設定もあり、このタイミングでのスキャンダルには偶然以上の何かを感じてしまいました。
*15ゲーム中での「自衛手段」は「テレビ契約しない」ですが、プレイ中ではあえて契約結び続けてます。
…スキャンダル多発するようなら考え直しますが。
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