「さあ、長々続いてきた本編も、いよいよ終わりが見えてきました!
……と書いてる人は言ってますけど、ホントでしょうか? あとがき担当は、おなじみ金森です!」
「同じく、越後だ。
それが本当なら、私ももうすぐこのコーナーから解放されるわけか。 うれしいな」
「またまたぁ、越後さんったら。 実は寂しいんじゃないんですか?」
「……どこからそんな考え方が出てくるんだ、お前は?
まあいい、話を進めるぞ。 あまりゲストを待たせるわけにもいかないしな」
「ですねー。 それでは、お呼びしましょう。 本日のゲストは“静かなる不死鳥”こと、この人。
本編では、世界的実力者にして桜井さんの通信教育コーチ兼メル友役の、伊達遥さんです!」
「……こ、こんにちは……」
「こんにちはー! ほらほら、そんな物陰に隠れてないで、出てきてくださいよぉ。
大丈夫ですって。 越後さんは顔も性格も怖いですけど、いきなり噛みついたりはしませんから」
「もはや何も言うまい……」
「……うん。 あの、よろしくね……」
「こちらこそ、よろしくお願いしまーす! では、さっそくですけど質問その1!
ずばり、桜井さんとの馴れ初めはどんなだったんですかぁ?」
「……え? なれそめ? えっ?」
「やっぱり、男たちとストリートファイトしてた桜井さんをたしなめた、とかですか?
そうじゃなければ、迷子の伊達さんを桜井さんが道案内したとかだったり?
それとも、バスケしてたりジムで絡んだり入門テストの書類審査で落ちたりとか?」
「金森、Vシリーズネタを披露してる所に悪いがな。 そこはあまり考えられてないようだぞ」
「越後さん? えーと、その手に持ってる紙はなんですか?」
「この前、書いてる奴から奪ってきた設定メモだ。 お前も見てみるか?
プロットもストーリーもロクに練らずに書いてるダメパターンだというのが、よくわかるぞ」
「あらー。 それは黙っておいてあげた方が良かったような……」
「どうせバレバレだろう。 それでも、遥の登場だけは、かなり初期から決めていたようだがな。
ただ、気になる、というより良くわからんコメントもある。 お前、ここの意味わかるか?」
「? ここですか?
『なにせフェニックスなので、早瀬や桜井の危機に颯爽と登場して敵を一蹴とか』。
……『フェニックスなので』『敵を一蹴』? 伊達さん、わかります?」
……ふるふる…… (首を振る)
「周りの奴に聞いてみたら、富沢や金井が妙な反応を示したんだが、聞く前に逃げ出してな。
逃げながら、古すぎーとか、なんとか天翔とか、『兄さん!』『弟よ!』とか言ってたが……」
「うーん。 なんなんでしょうね。……まあ、触れない方がいい予感はしますけどねえ」
「そこだけは、間違いないな」
「……あの。 質問の、その2は……?」
|