「あーもしもしぃ、市ヶ谷? あたしよあたし。あーのねえ、ウチのソニアがねえ、
『どーせ市ヶ谷さんなんて、あたしとWWCA世界王座を賭けて試合する度胸なんてないですよねえ、あはははは』
…って言ってたわよお」
『なんですってええええ!? あの小娘が、このわたくしを腰抜けとぬかしたとおっしゃるの!?』
「そーそー、あんたもナメられたもんねえ。ま・さ・か、天下のビューティ市ヶ谷が、このままナメられっぱなしでいるわけないわよねえ」
『おおのれえええ小娘! よろしいですわ。WWCA世界王座、賭けて差し上げましてよ! 今度の試合が、あの小娘にとって最後の試合にならないことを祈るばかりですわね!』
ガチャッ!!
「…ほーら、バッチリだったでしょ?」
「祐希子さあん、あたし死んじゃいますよ! あんなのコツじゃなくて市ヶ谷さんを挑発してるだけじゃないですか!」
「ま、そーとも言うかしらね。大丈夫、どーんとぶつかってらっしゃい。危なくなったらタオル投げてあげるからさ」
「…怒り狂った市ヶ谷さんが相手のタイトルマッチ…どーしよ…」
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