「おはようっ、武藤。元気そうだな」
「ああ、来島さん! い…いつアメリカ遠征から戻られたんですか!?」
「昨日の遅くにな。もー時差ボケで眠てえったらねーぜ。…いよいよ今日だな、千種とのタイトルマッチ」
「じゃ…わざわざ今日のあたしたちの試合を見るために…?」
「バ、バカ。俺はそんなにヒマじゃねーよ。ちょっと忘れモンを取りに戻っただけだ」
「アメリカからですかあ? それなら言ってもらえば航空便で送ったのに…」
「い、いいんだよ別に! とにかく、戻ってみたらたまたまおまえらのタイトルマッチの日だっただけの話なんだよ!」
「…ありがとうございます、来島さん」
「…ま、とにかく頑張れよな。俺の納得する試合をしやがらねーと、承知しねえからな!」
「はい! 必ず来島さんを唸らせるような試合にします!」
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