《あぁ〜かコーナーぁ、140パゥンド〜ぉ、武藤ぅ…めぇぐーみーぃ!!》
「アナタとシングルをやるハメになるとは思ってませんでしたわ。まあ、これもお客様へのサービスですから仕方ありませんわね。…あら、心配しなくてもよろしくてよ。わたくし、今日はほんの少ししか本気を出しませんから。オーッホッホッホッホ!」
「言ってなよ、市ヶ谷! 目にもの見せてやるよ!」
解説のミミ吉原に「武藤選手が10分保てば御の字でしょう。ケガしなきゃいいですけどね」と言い切られた通り、試合は圧倒的に市ヶ谷のペースで進む。
しかし、祐希子への意地か飛び技をかわさない癖のある市ヶ谷は、めぐみの大技もまともに受け止め、徐々に体力を消耗させてしまう。最後は、焦りの故かホールドが甘くなったビューティボムを必死のウラカン・ラナで丸め込んで、めぐみが金星を飾った。
「や…やたっ…」
「わ、わたくしが、こんな小娘に…? こ、こんな試合…認めませんことよぉ!!」
「は…?」
ドカッ。
おさまりのつかない市ヶ谷の不意打ちビューティボムをまともに食らい、めぐみはいつかと同様に病院送りとなった。
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