「…上原さん」
「…はるみ! どうしたの!?」
「上原さん、その…旗揚げおめでとうございます」
「あ、う、うん。ありがとう」
「…以前、私が新女入りを断って上原さんに忠告されましたよね。あの時は上原さんの気持ちが分からなくて、自分勝手なことをしてしまいました…」
「ううん、私もホラ、言葉が足りなかったしさ。その…」
「あれからまた海外に出て、自分なりに成長したつもりです。それで…もしよかったら、私もこの団体に…」
「入ってくれるって言うの? はるみ?」
「また一緒にやってくれますか? 上原さん…?」
「…さてと、困ったなあ。ロッカーが一人分足りなくなっちゃった…フフフ」
「…それじゃ!」
「…実は、私もはるみに手紙を出そうかどうかずっと迷ってたの。あんな別れ方しちゃったでしょ、私の方から来て欲しいって言う資格はないと思ったから…」
「そんな…」
「…嬉しいわ、はるみ。あなたの方から来てくれて」
「…! よろしくお願いします、上原さん!」
「…よーし、あなたも今日から極東女子プロレスのレスラーよ。私は、しばらくフロントの方が忙しくて試合に出られないけど、その分がんばってね!」
「はい! まっかしてください!」
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