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番外編:故郷(くに)別対抗W杯 : Part1

《目次っぽいもの》
シアターオブドリームスドリームチームグループリーグ戦注釈?



6月。
四年に一度のサッカーの祭典、文字通り全世界的なイベントであるワールドカップ開催中のとある日。 *a1

スレイヤー・レスリングの新人選手・フェアリー保科は、大きな劇場らしき場所で前から五番目の席に座っている自分に気がついて、とにかく驚くこととなった。

wcup

「あれ〜? おかしいですねえ……。
私はどうしてこんなところにいるのでしょう〜?」

記憶が確かなら、自分は発売日に買った鉄道雑誌をたっぷり堪能し、少し遅めにベッドに入ったはずなのに。

……と宙を仰ぐこと、きっかり 5秒。
「まあいいか」とでも思ったのだろう。 保科は特段に慌てることもなく肩をすくめた。
もともと、細かいことを気にする性格ではない。

「とはいえ〜。 ここがどこなのかは気になりますねぇ……」

と呟きながらまずは周りを確認すべく首を動かし始めたところで、

「夢だそうです」

聞き覚えのある声に保科が振り向くと、ちょうど斜め後ろの席に座っていた後輩のコンバット斉藤が目に入った。

「……夢、ですか〜?」
wcup

「ええ。 ここは夢の中。 この話も私たちも、全ては夢なんだそうです」

私たち、というのは保科と自分だけではなく、周りの皆のことも指しているのだろう。
軽く巡らせた斉藤の視線を追うまでもなく、保科も数百人規模の会場のあちらこちらに見知った顔が座っていることに気づいていた。

その数はおよそ30。 二人の先輩、スレイヤー・レスリングの選手をはじめとする、いずれも名の通ったレスラーたちだった。
一方、薄暗い会場でそこだけ明るく照らされた前方の演説台では、いかにもお金と権力と高カロリー食が好きそうな初老の脂ぎった外国人が、映画の吹き替えを思わせる流暢な日本語で何やら熱弁をふるっていた。 現実感に欠けた光景と言えなくもない。

「夢……はあ、そうなんですか〜」

気の無い相槌をうちながら、保科は自分のほっぺたをつねってみた。
みずみずしいお肌から、軽い痛みが伝わってくる。

「痛いですけど、全部夢なんですねぇ……」

簡単に信じられる話ではなかったが、何事にも生真面目な斉藤が、しかもどこか諦めにも似た口調と表情で「夢だ」などという嘘をつくとも思えなかった。

それに、所詮この世は胡蝶の夢。
夢こそが現実なのか、現実こそが夢なのか、夢で見る夢こそが現実なのか──などと考えたかどうかはわからないが、細い指を唇に当てて悩むこと、6.2秒。

保科は大きな眼鏡の中で閉じていた目をぱっちりと開いた。

「それでは、あんまり悪い夢でないことを祈りましょうか〜」

その目で斉藤に向けてにっこり笑うと、保科はとりあえず壇上のハゲた外国人の演説を聞くべく、背もたれに深々と体を預けた。

もともと、細かいことを気にする性格ではないのだった。 *a2




故郷(くに)別対抗タッグリーグ&トーナメント戦、W杯(WはレッスルのW)。

都合によりスレイヤーと WRERAの選手たちを中心に、10ヶ国+1星雲、地域数にして18地域からの代表選手・64名を集めて行なわれるタッグの大会は、近年のサッカーワールドカップによく似たルールで行なわれる、文字通りの夢の祭典──ドリームマッチである。 *b1

故郷(くに)一覧と主な選手 ※括弧内は参加枠 *b2
北海道 (1)ライラ神威
東北地方 (2)ウィッチ美沙、越後しのぶ、中村真帆
関東地方 (3)ビューティ市ヶ谷、テディキャット堀、
富沢レイ、佐久間理沙子
中部地方 (3)真田美幸、ケルベロス小鳥遊、
武藤めぐみ、結城千種
近畿地方 (3)メロディ小鳩、フェアリー保科、
コンバット斉藤、小縞聡美、クラリッジ成瀬
中国地方 (3)マイティ祐希子、桜井千里、
村上千春、村上千秋
四国地方 (2)森嶋亜里沙、メイデン桜崎、イージス中森
九州地方 (3)サンダー龍子、フレイア鏡、
永沢舞、ボンバー来島
アメリカ (4)ダークスターカオス、クリス・モーガン、
ジェナ・メガライト、ローズ・ヒューイット
メキシコ (1)チョチョカラス、デスピナ・リブレ
ロシア (1)ナスターシャ・ハン、アリス・スミルノフ
イギリス (1)エミリー・ネルソン、マリア・クロフォード
ドイツ&オランダ (2)ウィン・ミラー、ディジー・クライ、
ヘレン・ニールセン、カレン・ニールセン
フランス (1)ソフィー・シエラ、ジーナ・デュラム
中国 (1)ブリジット・ウォン、シンディー・ウォン
ブラジル (1)ディアナ・ライアル、ミレーヌ・シウバ
アンドロメダ (*)ソニックキャット (*:関東扱い)



「けっ、なにが夢の祭典、ドリームマッチだぁ?
アホらしくてやってられるかってんだよ、たくっ」

参加地域や大体のルール説明が終わって──彼女はあまり聞いていなかったが──次に抽選とやらが始まるまでの、わずかな空き時間。

前の座席の背もたれに両足を投げ出すという、いささか行儀のよろしくない姿勢を取って、ライラ神威(北海道出身)は一人ブツブツと文句をたれていた。
wcup

「そもそも『故郷(くに)別対抗戦』だかなんだか知んねぇが、これってすげぇ不公平だろーが。 どう考えたって、地域差が激しすぎんだ、地域差がっ」

仰け反らせた頭の後ろで腕を組んだまま、ライラは彼女の言う『不公平』な『地域差』の代表格を、目だけでポイントしていった。

まぎれも無く世界トップクラスの、サンダー龍子(熊本)とフレイア鏡(長崎)。 加えて GWA王者・ボンバー来島(福岡)。いずれも九州地方の代表だ。

昨年のEXタッグリーグ優勝コンビ・武藤めぐみ(静岡)と結城千種(愛知)の二人は、ともに中部地方の出身。

スレイヤーのトップ・森嶋亜里沙(徳島)を擁する四国地方には、同じスレイヤーの実力者、メイデン桜崎(愛媛)もいる。

極めつけは、NA世界王者・マイティ祐希子(山口)と、IWWF世界王者・桜井千里(広島)。
現時点で世界No.1とNo.2と目される二人は、ともに中国地方代表なのであった。

「あれに比べりゃあ、アメリカのカオスとモーガンが組んだって可愛く見えちまうぜ。 あんな奴らにどうやって勝てってんだよ。 ああ?」

「……ライラ先輩は、ほんとーに人の話を聞かないのですね」

「あんっ?」

斜め前から独り言に割り込んできた声。
その出どころに向けたライラの意識が捉えたのは、三つ前の列からひょいと顔を出してこちらを見ている、後輩・ウィッチ美沙(青森出身)の姿だった。

「んだぁ? おいテメェ。 話があんならもうちょっと近くに──」

明らかに自分の暴力を警戒して離れているらしい美沙に文句をつける間も無く、その美沙から山なりに投じられた物が、ライラの胸元に落ちてきた。
表紙に大会レギュレーションと書かれた薄っぺらい小さな冊子が、一つ。
wcup

「この大会のルールブックなのです。さっき壇上でハゲオヤジの後に出てきたオバサンが説明してたのですよ」

「んなの、いちいち聞いてねえよ」

と美沙に悪態をつきつつも、ライラは素直に表紙を開き、ざっと目を走らせる。

32チームを 4チーム×8グループに分けてリーグ戦を行なう。
1位2位の16チームでトーナメントを行なう。
引き分けの場合は再試合が原則だが再々試合は無く、グループリーグの2位決定についても直接対戦成績の良い順→勝利タイム合計の小さい順に選出する──といった大会ルールの説明に続いて、チーム分けと抽選の方式が書かれていた。

そのチーム分けの部分で、ライラのページをめくる手が止まった。

「『評価値合計キャップ制』……だと? なんだこりゃ?」

「多分、ライラ先輩の言う『不公平な地域差』の是正措置なのです。
強すぎるタッグができないように二人の評価値合計に上限を設けて、それ以下になるような組み合わせに限定して、ランダムにタッグチームを作るのですよ」 *b3

「……なるほどな。
このルールなら、化け物は化け物と組めねぇ。 むしろカスな奴としかタッグになれねぇってこったな。 ところで、評価値ってのは何だ?」

「さあ。 まあ、なにぶん夢の話なのですから……」

「……ふぅん。 ま、いいか」

ライラは美沙に冊子を投げ返すと、ニヤリと笑った。
そのまま、特徴的な哄笑まで一気にギアをシフトアップさせる。

「ひゃーっはっはっは! そんなら私にも勝ち目はありそうだな!
いや、勝ち負けなんざ二の次だ! 不釣り合いなデコボコタッグのデコとボコ、どっちも私がボコボコにして血まみれにしてやるぜぇ? ひゃーはははっ!」

俄然やる気が出てきたらしいライラ。
彼女が続ける物騒な笑い声を美沙は平然と耳にしていたが、やがて、かすかに唇の端を歪めた。
天真爛漫な美沙にしては珍しく、少しばかり陰湿な笑みの形に。

「ふふふのふ。 やっぱりライラ先輩はお馬鹿さんなのです。
自分のパートナーがどなたになるのか、全っ然わかってないのですね。
まあ、美沙のような魔法を使えないのですから、無理もないのですが……」

美沙がちらりと上げた視線の向こう。
ライラのずっと後方にあたる上階の席に、ライラとどこか似たマスクが一つ、持ち主の銀髪を浮かび上がらせていた。




【グループリーグ:A組】

フレイア鏡&十六夜美響(九州地方)
桜井千里&金森麗子(中国地方)
メロディ小鳩&クラリッジ成瀬(関西地方)
エミリー・ネルソン&マリア・クロフォード(イギリス)
wc

「ワールドカップ?
フットボールの母国は、誇り高き我らが大英帝国よ。
プロレスでも遅れを取るわけにはいかないわね!」 *c1

「愛国精神はあなたに任せるわ、エミリー。
私はただ、実験のデータを一つでも多く集めるだけ。
そう、決勝戦まで勝ち続けてね……」

wc

気合を入れて臨んだエミリー&マリアの英国チームだったが、結果として組み合わせに恵まれなかったと言えるだろう。

桜井&金森の中国地方(広島)チームに 9分足らずで敗れると、実力者同士が組んだ鏡&十六夜の九州チームにも完敗。
消化試合となってしまった最終戦でも、小鳩&成瀬組にいいところ無く敗れてしまい、全敗で大会を終えることになってしまったのである。

  ABCD
A鏡 & 十六夜9
B桜井 & 金森×6
C小鳩 & 成瀬××3
Dエミリー & マリア×××0
wc wc wc
wc


【グループリーグ:B組】

ウィッチ美沙&菊池理宇(東北地方)
テディキャット堀&佐久間理沙子(関東地方)
クリス・モーガン&ジョディ・ビートン(アメリカ)
ソフィー・シエラ&ジーナ・デュラム(フランス)
wc

「……評価値とやらは、私たちフランスチームが最低ですね。
でも2006年のレ・ブルーも、酷評されながら決勝進出を果たしています。 私たちも続きますよ、ジーナ!」 *c2

「ふえ!? あ、あの。
な、なんとか頑張ります、ソフィーさん!」

wc

……と、なんとか頑張ったジーナではあったが、三試合ともに自分がフォール負けを喫してしまい、フランスチームは予選敗退を余儀なくされた。

決勝進出の 2チームは、WRERAの堀&佐久間が組んだ関東(東京)代表と、東北代表・美沙&菊池組。
有力視されたモーガン擁するアメリカチームは、両試合ともモーガンが堀と菊池をカウント2.9まで追い込むも仕留めきれず、逆にビートンが佐久間のキャプチュードと美沙のフランケンシュタイナーに敗れ、勝ち点3の3位に留まった。

  ABCD
A美沙 & 菊池×6
B堀 & 佐久間9
Cモーガン & ビートン××3
Dソフィー & ジーナ×××0
wc wc wc
wc


【グループリーグ:C組】

ライラ神威&カンナ神威(北海道)
マイティ祐希子&アドミラル八島(中国地方)
ローズ・ヒューイット&コリィ・スナイパー(アメリカ)
ヘレン・ニールセン&カレン・ニールセン(オランダ)
wc

「夢の中とはいえ、神威流を汚せし者と手を組むとは。
……なんという悪夢!」 *c3

「ケッ! そりゃあこっちのセリフなんだよっ!
今回はいろいろとチャンスなんだっ。 足だけはひっぱんじゃねーぞ、カンナ!」

wc

北海道代表、ライラ神威&カンナ神威組。
「評価値」合計では全32チーム中4位にランクされる優勝候補チームであったが、蓋を開けてみれば二人の相性が予想をはるかに超えて悪すぎた。

初戦は、圧倒的優位に進めたはずが、気づけばローズの必殺技二連発→コリィの逆さ押さえ込みでライラが撃沈。
オランダのニールセン姉妹にもカンナが敗れて早くも予選突破の目が無くなると、最終戦でもあっさりと祐希子&八島のWインパクトに屈し、まさかの勝ち点ゼロに終わったのである。

  ABCD
Aライラ & カンナ×××0
B祐希子 & 八島7
Cローズ & コリィ×6
Dニールセン姉妹×4
wc wc wc
wc


【グループリーグ:D組】

サンダー龍子&真壁那月(九州地方)
富沢レイ&ソニックキャット(関東地方)
ダークスターカオス&アニー・ビーチ(アメリカ)
シンディ・ウォン&ブリジット・ウォン(中国)
wc

「龍子さんにカオスに、打撃系の人が三人かあ。
痛そうなグループに入っちゃったわねぇ……。
──って、誰よ!
お前らは別の意味で痛いとか言ってるのは!?」

「うきゅ?
この子はいったい、誰に向かって文句言ってるのかな?」

wc

龍子を擁する九州代表と、カオスを擁するアメリカ代表が二強。
相性抜群の三番手・中国代表のウォン姉妹が番狂わせを起こすか──と予想されたグループだったが、四番手と見られた富沢&ソニック組が意外なまでの奮闘を見せる。

最終戦で龍子&真壁組を大逆転で下すと勝ち点6で三チームが並ぶ展開に。 三つ巴の再試合ではカオス&アニー組を倒し、これも三チームが勝ち点3を分け合った。

この場合は「勝利タイム合計の小さい順」になる大会規定によって惜しくも涙を呑んだ富沢とソニックだったが、グループリーグ随一の大混戦を演出したのだった。 *c4

  ABCD
A龍子 & 真壁×6(+3)→1
B富沢 & ソニック×6(+3)→3
Cカオス & アニー×6(+3)→2
Dウォン姉妹×××0
wc wc wc
wc


【グループリーグ:E組】

コンバット斉藤&寿零(近畿地方)
武藤めぐみ&小川ひかる(中部地方)
小縞聡美&フェアリー保科(近畿地方)
ディジー・クライ&ウィン・ミラー(オランダ&ドイツ)
wc

「知ってる? クライさん。
フットボール界には有名な言葉があるの。
『最後に勝つのはいつもドイツだ』っていうね。
だから、今回も勝つのは私たち! 前評判を覆してオランダを破った1974年の決勝戦! それを再現してみせるわ!」

「……おいこら、ウィン。
お前、私がオランダ人だって知ってるだろがっ!」 *c5

wc

近畿地方から二組。 そのどちらもスレイヤー・レスリングでデビューしたての新人選手が入っているとあって、グループEは武藤&小川の中部地方代表と、クライ&ミラーのオランダ・ドイツ混成チームの勝ち抜けが堅いとされていた。

しかし、ここでも波乱が起きる。

近畿代表同士となった初戦、小縞&保科組は小縞のダイヤモンドカッターから保科のストレッチプラムにつなげて実力者・寿を退けると、第三戦ではミラーを集中攻撃してフォールを奪った。
「評価値」的にはグループ内最低、全体でも下位のチームが、決勝トーナメントに進む大殊勲をたてたのである。

  ABCD
A斉藤 & 寿×××0
Bめぐみ & 小川9
C小縞 & 保科×6
Dクライ & ミラー××3
wc wc wc
wc


【グループリーグ:F組】

森嶋亜里沙&イージス中森(四国地方)
結城千種&ケルベロス小鳥遊(中部地方)
ジェナ・メガライト&リリィ・スナイパー(アメリカ)
ナスターシャ・ハン&アリス・スミルノフ(ロシア)
wc

「フフフ……経済もフットボールも格闘技も、これからはロシアの時代でキまりね。 そうでしょ、アリス?」

「ん? ああ、まあな。
フットボールの方はここしばらくワールドカップに出れてないらしいけどなぁ……」 *c6

wc

四国(徳島)代表の一人、中森こそまだまだ成長過程の選手だが、他の七人はいずれも世界的に一定以上の評価を得ている選手たちだ。
それゆえか、どの試合も際どい勝負の連続。 全試合が20分を超える熱戦続きとなった。

その中から抜け出したのは、スレイヤー・レスリングのトップたる力を森嶋が見せ付けた四国(徳島)代表と、凸凹タッグと言ってもよさそうな中部地方代表・結城&小鳥遊組。
アメリカのメガライト&リリィ組とロシアのハン&アリス組は、ここでは日本の二チームに道を譲る結果となった。

  ABCD
A森嶋 & 中森7
B千種 & 小鳥遊×6
Cメガライト & リリィ×4
Dハン & アリス×××0
wc wc wc
wc


【グループリーグ:G組】

メイデン桜崎&南利美(四国地方)
ビューティ市ヶ谷&永原ちづる(関東地方)
村上千春&村上千秋(中国地方)
ディアナ・ライアル&ミレーヌ・シウバ(ブラジル)
wc

「楽しんで、華麗に攻めて、そして勝つのが私たちデス!
どのスポーツでも一緒ですよネ、ミレーヌさん!」

「ああ! ブラジルがフットボールだけじゃないってとこ、見せてやろうぜ!」 *c7

wc

と意気込んだブラジル代表チームだったが、結果は三戦全敗。 そのうち二試合をサッカーボールキックで決められるという偶然めいた戦績だけを残して、大会を去ることになってしまった。

残る三チームは、ほぼ互角の展開。
しかし、高い実力+姉妹ならではのコンビネーションを誇る中国地方(鳥取)代表・村上姉妹が全勝で勝ち抜けを決めると、二位の座を争った最終戦では、桜崎が格上の市ヶ谷を押し込めば南も永原得意のジャーマンを潰すなど終始優位に進めた四国代表・桜崎&南組が、関東代表・市ヶ谷&永原組を振り切ったのである。

  ABCD
A桜崎 & 南×6
B市ヶ谷 & 永原××3
C村上姉妹9
Dディアナ & シウバ×××0
wc wc wc
wc


【グループリーグ:H組】

真田美幸&氷室紫月(中部地方)
越後しのぶ&中村真帆(東北地方)
ボンバー来島&永沢舞(九州地方)
チョチョカラス&デスピナ・リブレ(メキシコ)
wc

「根性があれば何でもできる!
今大会、目標は大きくベスト4っスよ!」

「……根拠のない大きすぎる目標は、無意味。
そんなものを振りかざしても、運命の女神は微笑まない……」

wc

あくまで忠告だったはずの氷室の言葉が予言となってしまったのか。 中部地方代表・真田&氷室組の初戦は、余力が十分にあったはずの真田がスレイヤーの後輩・永沢のタイガースープレックス一発で沈むという苦しい幕開けとなった。

それでも二戦目でカラス&デスピナ組を破って望みをつなぐが、勝つしかない最終戦で越後&真帆組に痛恨のドロー。
1勝1敗1分の勝ち点4では二位抜けもおぼつかないことを知らしめる結果となってしまった。 *c8

  ABCD
A真田 & 氷室×4
B越後 & 真帆5
C来島 & 永沢7
Dカラス & デスピナ×××0
wc wc wc
wc




グループリーグを勝ち抜いた 16組による決勝トーナメントは、以下の通り。

フレイア鏡
十六夜美響
 (九州地方)
A
ウィッチ美沙
菊池理宇
 (東北地方)
B
マイティ祐希子
アドミラル八島
 (中国地方)
C
ダークスターカオス
アニー・ビーチ
 (アメリカ)
D
武藤めぐみ
小川ひかる
 (中部地方)
E
結城千種
ケルベロス小鳥遊
 (中部地方)
F
村上千春
村上千秋
 (中国地方:鳥取)
G
越後しのぶ
中村真帆
 (東北地方)
H
Iテディキャット堀
佐久間理沙子
 (関東地方:東京)
J桜井千里
金森麗子
 (中国地方:広島)
Kサンダー龍子
真壁那月
 (九州地方)
Lローズ・ヒューイット
コリィ・スナイパー
 (アメリカ)
M森嶋亜里沙
イージス中森
 (四国地方:徳島)
N小縞聡美
フェアリー保科
 (近畿地方)
Oボンバー来島
永沢舞
 (九州地方:福岡)
Pメイデン桜崎
南利美
 (四国地方)

市ヶ谷、小鳩、ライラといったシングル戦線での実力者たちが早くも姿を消す中で、注目は予戦で圧倒的なパフォーマンスを見せた二組、村上姉妹と鏡&十六夜組。 そして“評価値”合計ではその二組をも凌ぐ、来島&永沢組。 *c9

彼女たちをストップするチームが現れるか否か。
それがトーナメントの行方を大きく左右することだけは、間違いなかった。




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■ 注釈(?) ■
 ※今回、この注釈欄はサッカーネタ多数になってます。興味無い方はわけわからないと思いますのでスルーしてください
*a1書いてるのは2010年5月。翌月開幕の2010 FIFA World Cup South Africaにかこつけて何かやりたい、という衝動のおもむくままにやってみるリプレイ番外編です。
なお、管理人は年季の入った海外サッカー好きです。ちなみに女子サッカーも好きですよ。なでしこ強いし。
*a2今回はいつもよりもツッコミどころが多いと思いますけど、ぜひ「細かいことは気にしない」でお願いします。
なお、見出しの「シアターオブドリームス」はサッカーファンには言わずと知れたマンチェスター・ユナイテッドの本拠・オールドトラフォードのことです。一度は行ってみたいですねー。できればファーガソンがいるうちに。
*b110年目6月時点のデータを使いますが、リプレイ本編とは何の関係もありません。夢ですから
試合は全て観戦フルオート。否観戦だと完全に評価値確率勝負になっちゃうのが嫌でこうしましたが、さすがにグループリーグからいちいち試合展開を眺めてられないので(全63試合+再試合分!)、試合経過は省略気味でお送りします。
# どうせ見ないなら試合開始後「試合終了までスキップ」すればよかったのかなぁ。
あ、見出しの「ドリームチーム」は、もちろん(?)クライフ・バルサのエル・ドリームチームを意識してます。
*b2プロレス自体がそうなのかもしれませんが、アメリカ一極集中で、意外なほど国のバリエーションが少ないレッスル界です。カナダ(リン)と韓国(ユン)も存在してますが、選手が一人だけなので今回は外れてもらってます。
*b3実際、主な候補選手の評価値からランダムでチームを組むスクリプトをやっつけで作って「抽選」しました。
我ながら、こういうムダなことだけは仕事が早い…。
*c1この後も、海外選手たちが妙にサッカーに詳しく、かつ説明的なセリフを言ってくれます。まあ、夢ですから(今回は全部これで押し通します)。
あ、サッカー界では「イギリス」というのは事実上存在していませんのでご注意を。イングランド、ウェールズ、スコットランド、北アイルランドからなる英国四協会に分かれています。2010年WCも「イギリス」ではなく「イングランド」が出場します。
*c2「レ・ブルー」=サッカーフランス代表。
応援してる人には申し訳ないのですが、管理人は現(2010/05時点)・フランス代表監督と現・日本代表監督が全くもって好きじゃないので、2006年も2008年ユーロもフランスの応援はしませんでした。
あ、2006年のフランス準優勝は決して監督の力などではなく、監督の無策さに呆れて直談判し主導権を握った選手たちの力です(断言)。
*c3リプレイでは初となる神威ズの絡み。いくらバッドタッグでも評価値的に予選くらいは突破間違いなしと思っていたのですが…。
*c4まさか再試合でも三チーム同点とは。ゲーム内でも龍子&真壁が優勝扱いになりましたが、どういうルールなのかはよくわかりません。
*c51974年当時は西ドイツ。ミラーが東西どちらの出身か(あるいはもう統一後の生まれな設定?)は知りませんが。
しかし EWAはドイツにあるのに、登場するドイツ人はミラー一人って…。
*c6ロシアは2006,2010年どちらも出場を逃してます。個人的にはけっこう好きなチームなんですけど。
*c7サッカーの2010年W杯はまたブラジルが優勝しちゃいそうな予感がしてます。なお、管理人の好きなチームは別の国です(言うと負ける気がするので言わないっ)。
*c8ここは某監督(&某国協会)へのイヤミということで。ファンの人たちと、ダシに使ってしまった真田にはすみません。選手の皆さんのことは応援してるし頑張ってほしいですけど、もし仮に結果が良かったとしても手のひら返して賞賛する気にはなれませんね(冷ややか)。
*c9グループリーグで越後&真帆組に引き分けたのがむしろ不思議。 > 来島&永沢ペア
半ば予想通りながら、結局この大会は日本とアメリカしか決勝トーナメントに残りませんでした…。
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