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7年目4thQ (1〜3月) Part1 〜 Cross Fire 〜

《目次っぽいもの》
Cross Fire: WRERA興行スレイヤー興行[SL,WR] − 注釈?



《衰えることを知らない女子プロレス界は、今年も年明けからヒートアップ!

我らが WRERAのトップスリー、マイティ祐希子、ビューティ市ヶ谷、桜井千里は、雌雄を決せんとサンダー龍子率いるスレイヤー・レスリングに殴りこみ!

一方のスレイヤーも、ベルトを肩に掛けたメイデン桜崎、真田美幸、メロディ小鳩の三名が WRERAに挑戦状を叩きつけてきました!

風雲急を告げる両団体のクロスファイヤー対決だけでも目を離せませんが、最終日には、NJWP王座を賭けた“世代闘争戦”、武藤めぐみ VS 六角葉月の一戦も我々を待ち構えております!

展開が全く読めない 1月の WRERA巡業!
初日注目はメロディ小鳩 VS テディキャット堀の WWCA世界ジュニア王座戦ですっ!》

……と、リングアナが無駄に熱く唾を飛ばしたように、1月の WRERAではトップレスラー三人の不在を補って余りあるほどのカードが組まれた。 *1a

WWCA-J GWA-J

ジュニア最強決定戦とも謳われたテディキャット堀とメロディ小鳩の闘いは、攻守所を変えて行なわれる、WWCA世界ジュニア王座戦と GWAジュニア王座戦の二試合。

GWA-T ASIA-T

そして、これも王者と挑戦者が立場を入れ替えて激突する、メイデン桜崎&真田美幸組と越後しのぶ&テディキャット堀組による、GWAタッグ王座戦とアジアタッグ王座戦。

どちらも今の実力は同等とされる選手たちの対戦ということもあって、双方の団体のファンも相譲らずに盛り上がり、興行は大成功。

ただ、この試合構成は、ある一人の選手にとって、かなり大変なものとなった。

「一ヶ月にタイトルマッチ四つかぁ……。 さすがに、しんどいにゃあ」

「……堀先輩? こたつで丸まってため息なんて、らしくないのでは……?」

「ネコだからしょうがないにゃん! 寒いとダメなんだにゃん! だから、後はしのぶちゃんに任すにゃん!」

「ま、任されても困ります! 元気だしてくださいよっ!」

同一選手による一ヶ月四試合のタイトルマッチ、しかも防衛戦二試合を含む構成は、さすがに過去に類を見ない。 *2a

加えて、堀がこの月に出した CDの売上げが芳しくなかったことも、人徳者の彼女には珍しいくらいのふてくされ具合に拍車をかけていた。

越後 堀

「来島ちゃんや千秋ちゃんに『にゃん♪』ってネコの真似してもらえば、二試合くらい代われるんじゃないかなぁ。 どう思う?」

「それはそれで見てみたい気もしますね……じゃなくって、無理ですってば!」

……などという、メンタル面の問題が影響したのか、堀は挑戦者として臨んだ WWCAジュニアと GWAタッグの試合で、立て続けにフォール負け。 *3a

さらにはアジアタッグの防衛戦でも、あわやのところまで追い込まれて何とか時間切れ引き分けで防衛するという、危ない橋を渡った。 *4a

最後の GWAジュニア王座戦こそ完勝を収めて、メロディ小鳩へのリベンジも無事に果たしたものの、

「社長! 今度、こーゆー無茶なことやらせたら、引っ掻いちゃうからね!」

──と、毛を逆立てて社長に直談判するという、オマケまでついたのだった。




「WRERAのトップレスラー三名が我が団体にご来襲、か。
これは好機か、それとも危機か。 どう思うね、井上くん?」

「興行的には間違いなく好機でしょうね、社長。
ただ、ベルトの保持という点では、好機にも危機にも転がる可能性があります。
あの三人は、今や全員がサンダー龍子と同等かそれ以上の選手たち。
試合の組み方に気をつけないと、向こうのベルトを奪うどころか、こちらが持つベルトを複数奪われることにもなりかねません」

「先方の希望は、スレイヤー王座と、NA世界タッグ王座への挑戦。 それと、NA世界王座の防衛戦だったな。 あとは向こうの持つ IWWF王座も賭けてもらうとして……」 *1b

「当初より予定しておりました、森嶋選手の WWPA王座戦と、ライラ選手と鏡選手の WWPAタッグ戦もあります。 後者は WRERAの三強相手はさすがに分が悪いですが、前者はどうなさいますか?」

「森嶋くんか……。 かつての勝負弱さは払拭されたと見るが。 さて……」 *2b

現在の WRERAトップスリー、マイティ祐希子、ビューティ市ヶ谷、桜井千里が殴りこんできた、スレイヤー・レスリングの 1月シリーズ。 *3b

社長と秘書・井上が熟考した結果、この月はシリーズ六戦の全てで、一試合ずつのタイトルマッチが組まれることになった。

スレイヤー 1月シリーズタイトルマッチ
第一戦WWPAタッグ選手権ライラ&フレイア VS モーガン&ダダーン
第二戦IWWF世界ヘビー級選手権桜井千里 VS 森嶋亜里沙
第三戦WWPAヘビー級選手権森嶋亜里沙 VS ビューティ市ヶ谷
第四戦NA世界無差別級選手権マイティ祐希子 VS サンダー龍子
第五戦スレイヤー無差別級選手権サンダー龍子 VS 桜井千里
第六戦NA世界タッグ選手権龍子&石川 VS 市ヶ谷&桜井


WWPA-T

第一戦の WWPAタッグ王座戦は、王者組が終始優位に試合を運び、最後は 20分44秒、ダブルインパクト二発でフレイア鏡がクリス・モーガンをフォール。

「チッ……血の一滴も流れやがらねぇ。 地味な試合だったぜ」

と、ライラが過激なコメントを残したことはさておき、王者組が三度目の防衛を飾った。

そして、続く第二戦。

IWWF

「チャンピオン・カーニバルは……互いに残念でしたね」

「…昔のことは、もう関係ないわ。
今はただ、貴方を倒すことに、全力を注がせてもらうだけ…」

どちらも団体屈指、世界屈指の実力を持ちながら、チャンピオン・カーニバルではそれぞれの団体トップであるマイティ祐希子とサンダー龍子の前に敗れ去った、桜井千里と森嶋亜里沙。 *4b

しかし二人とも、この一年足らずでトップとの差を詰め、まずは団体No.2の座を手中に収められるかというところまで来ていた。

「…そんな評価も、関係ないわ…!」

中盤戦、先にギアを上げたのは森嶋だった。
大技・SSDから得意のパワー技をつなげて、団体トップの龍子をも倒した千里を翻弄する。

団体No.2が見えてきたとはいえ未だに祐希子、市ヶ谷に続くNo.3止まりの千里と、すでに先輩・フレイア鏡を超えて団体No.2になったと目され、トップの龍子を目標に定めた森嶋。 *5b
森嶋有利を唱える声は、その差を要因の一つに挙げていた。

だが、森嶋自身が「関係ない」と言ったように、リング上で全てを決めるのは相対的な評価の差ではなく、あくまで絶対的な力量だった。

「だから私は……練習の成果を出し切って、勝利を掴むのみ!」

土壇場で放たれた千里の掌底。 その一撃が、森嶋の動きを止めた。
そこから一気にエクスプロイダー、不知火、そして伝家の宝刀・ハイキックと、千里の勢いが止まらなくなった。

「…旗色が悪ければ、一時撤退も戦術のうち…!」

森嶋は一旦場外に逃れ、そこで再起を図ろうとしたのだが、

「みすみす立ち直らせるほど、私はお人よしではありません!」

桜井 未だ団体トップの龍子をシングルで倒せていない森嶋と、先日ついに祐希子に土をつけた千里。 *6b

千里有利を唱える声が挙げたその要因が勝負を分けたわけではないだろうが、場外でも森嶋にペースを握らせなかった千里が、リターン後のエクスプロイダーで勝利を決めたのだった。

第二戦最終試合は、17分58秒、桜井千里が IWWF世界ヘビー級王座七度目の防衛。

「オーッホッホッホ! よくやりましたわね、千里さん。 後はこの私にお任せなさい!
あの下賎な海賊娘に引導を渡して WWPAのベルトを頂くと同時に、団体間の優劣というものも決定付けてあげましてよ!」

WWPA

……と、市ヶ谷が意気込んで臨んだ第三戦、WWPAヘビー級王座戦は、市ヶ谷がカウント2.8を奪うまで王者を追い詰めたものの、最後はフェイスクラッシャーの前に力尽きた。

27分07秒、これも七度目となる、森嶋亜里沙の WWPAヘビー級王座防衛。

「……どうも最近、私の扱いがこんなのばかり、という不信感を拭えませんわね。
ぞんざいというか、ないがしろというか、とにかく不当な気がいたしますわ!」

という、誰に対するものかよく分からない市ヶ谷の愚痴を残して、スレイヤー・レスリングの 1月シリーズは、その半分までを消化したのだった。




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■ 注釈(?) ■
*1a1月のWRERAは、飲食店売上UP、堀CD(「あまり」売れず)、六角プライベートイベントその2、などがありました。
*2a三試合は何回かやってますが、そういえば四試合は初めてのような。
龍子さんの「世界王座強奪計画」は何と五試合ですが、防衛戦は一つです。
*3aWWCAジュニアは小嶋が十度目の防衛(vs堀)、
GWAタッグは桜崎&真田が五度目の防衛(vs越後&堀)でした。
*4aアジアタッグは堀&越後が三度目の防衛(vs桜崎&真田、引き分け)、
GWAジュニアは堀が三度目の防衛(vs小鳩)です。
*1bスレイヤー王座戦は、7年目3Qで龍子に勝った人(桜井)に与えられた権利という設定。
NA世界タッグ戦は、同様にEXタッグ優勝者への権利。
NA世界無差別級王座戦は、「本当は NA世界王座に挑戦しに来たのに市ヶ谷の乱入でご破算になった」龍子のためにゆっこが申し出たもの、という妄想設定です。
*2b6年目2Qの WWPA王座戴冠まで「善戦女王」「無冠の帝王」扱いされていた森嶋さんです。
*3b1月のスレイヤーは、龍子グッズばか売れ、RIKKA FC、ライラCM、福島飲食店設置、RIKKAプライベートイベントその2
なお、7年目3Qで書いたような条件付けだったため、龍子は既に AAC、WWCA、TWWAの王座を返上してます。
*4bチャンピオン・カーニバルについては、ExtraFightをご覧いただければと。
*5bついにフレイアを評価値で追い抜いた森嶋。龍子との差はかなり大きいですが…。
*6b長いことゆっこに勝てなかった桜井と、龍子には未だに勝てていない森嶋。
否観戦での対決ですが、桜井は前年秋にゆっこからシングル初勝利あげてます。
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