6年目3rdQ P2 へ ←  リプレイトップへ  → 6年目4thQ P1 へ


6年目3rdQ (10〜12月) Part3 〜 女王の再臨? 〜

《目次っぽいもの》
対抗戦を終えて[SL]女王の再臨?[WR]EXタッグリーグプロレス大賞結果注釈?



龍子

「あんたは強いよ、市ヶ谷。
ただ、勝利への執念は私が上だった……それだけのことさ」

サンダー龍子 VS ビューティ市ヶ谷のスレイヤー無差別級タイトルマッチは、本人たちの希望通り、対抗戦の翌月に組まれることとなった。 *1A SLAYER

団体対抗戦でなめた苦杯、さらには一年前に同じベルトに挑んで一敗地にまみれた借りを返すべく、満を持してスレイヤーのリングに上がった市ヶ谷。 *2A

その執念たるや凄まじく、必殺のビューティボム二連発で龍子を追い込むが、彼女の執念を持ってしても、王者から奪い得たカウントは2.5まで。

最後は、ドームを埋め尽くした声援を背にした龍子がスワンダイブ式ドロップキックで市ヶ谷を沈め、対・市ヶ谷の連勝数を三に更新。
合わせて、スレイヤー無差別級の防衛記録も十に伸ばす結果となった。 *3A

「──市ヶ谷選手が二ヶ月連続で殴りこんできてくれるとは、僥倖でした。 おかげですっかり細工は流々。 あとは仕上げを御覧じろ、というところですね」

「その『仕上げ』とやら、まだ教えてくれんのかね? 井上くん。 もしや、市ヶ谷くんを引き抜こうとでもいう算段かな?」

社長の問いは、彼なりに核心を突いたつもりの物だったが、秘書の智謀は、今回も彼の推測を上回っていたらしい。

「市ヶ谷選手が龍子選手に勝つようなら、それも考えましたが……あの結果では。
気をもたせるようで申し訳ありませんが、今しばらく秘密のままお待ちください」

「君がそう言うのなら……ただ、『仕上げ』の時期だけでも教えてくれんかね?」

「年が明けて間もなく──その時を、お楽しみに」




ハプニングもあったが、興行的にも評価的にも大成功を収めた、スレイヤー VS WRERAの団体対抗戦。

それが終わって数日が経ったある日。

ようやく一息ついてお茶をすすっていた WRERAの社長は、

「ブーーーッ!! 熱ちゃちゃちゃ!」

「しゃ、社長!? 何やってるんですか!?」

届けられた一枚のスカウティングレポート。
それを見て飲んでいたお茶を派手に吹き出すという、お約束この上ない失態を演じることとなった。

そして、それからさらに数日が経った、ある晴れた日のこと。
社長の姿は、東京にあった。

「佐久間……理沙子さん。 失礼ですが、本名……ですよね?」 理沙子2p

「はい。 おっしゃりたいことは、わかりますけれど……」

プロレス団体の社長、と名乗った時から、彼女は全てを理解していたのだろう。 スカウティングレポートの写真そのままの顔が、困ったように微笑んだ。

その柔らかな笑顔に、団体立ち上げ時の懐かしい記憶が引き出され、社長は軽い目まいのようなものを感じた。

WRERA設立のさらに前から今に至るまで、新日本女子のトップに君臨し続ける女王、パンサー理沙子。

WRERAの立ち上げに際して助力を受け、その後も主にマイティ祐希子絡みで縁の深い彼女の本名は、佐久間理沙子という。 *1B

今、社長の目の前にいる十代後半の少女の名も、佐久間理沙子。
その上、優雅な物腰や落ち着いた声など──いや、髪の色や年相応の顔つきを除いたほとんど全てが、パンサー理沙子と瓜二つだった。

無論、スカウトがそれだけで目を付けるはずはない。
高い運動能力とプロレスへの興味、その二つを兼ね備えている少女は、パンサー理沙子の存在を知った上で、「テストだけでも受けてほしい」という社長の誘いを前向きに承諾。

とりあえずは、連れ立って WRERAの本拠・札幌へと向かうこととなった。

(みんな、驚くだろうなぁ……)

その中でも、特に一人。
パンサー理沙子をきっかけにこの世界に踏み込んだあいつは、どういう反応をするのだろう。

楽しみなような、どこか怖いような──複雑な気持ちで澄み渡った東京の青空を見上げる、WRERAの社長だった。 *2B




団体の垣根を越えた最強タッグ決定戦、EXタッグリーグ。 *1C

WRERAの重鎮・六角葉月は、去年と同様『今年も若いやつに任せるよ。探さないでくれい』とだけ書いた手紙を手に、無人の事務所に入ったのだが……。

六角

「社長……そこまでして、私ゃを出させたいのかい……?」

先んじて社長の机に置かれた紙には、社長の筆跡で
『今年の EXタッグは、六角と○○が WRERA代表。
 ○○には好きな選手を入れること。 > 六角』
とだけ書かれていたのである。

EXタッグリーグ参加チーム
パンサー理沙子&佐尾山幸音鈴新日本女子
ソニックキャット&菊池理宇新日本女子
十六夜美響&南利美ワールド女子
ガルム小鳥遊&中森あずみ日本海女子
ナスターシャ・ハン&ドリュー・クライ海外
ジェナ・メガライト&キャシー・ウォン海外
森嶋亜里沙&メイデン桜崎スレイヤー
六角葉月&テディキャット堀WRERA

今年の EXタッグ優勝者には、サンダー龍子&石川涼美組が持つ NA世界タッグ王座への挑戦権を与える──

そう宣言したことも影響してか、NA世界タッグ王座を保持するスレイヤー・レスリングの代表は、これが大舞台では初タッグとなる森嶋亜里沙&メイデン桜崎。

一方、WRERAの代表は、六角葉月と、彼女が「どうせなら EXタッグ未体験のやつがいいかねぇ」と白羽の矢を立てた、テディキャット堀のコンビだった。

EX

「ふぅ……今年も再試合で優勝決定戦かい。 いっそ、ジャンケンとか PK戦にしてくれないかね」 *2C

「そんなこと言わずに頑張りましょう、葉月さんっ。 これに勝ったら NAタッグ王座戦ですにゃん!」

常連のガルム&中森組が全敗、理沙子組も 1勝しかできないというハイレベルな争いの中、今年も WRERAとスレイヤーのタッグが、ともに 7勝1分けで優勝決定戦へと駒を進めた。

時間無制限一本勝負の再試合も白熱した互角の攻防だったが、最後は堀を仕留め切れなかった森嶋が、六角のパワースラムに屈服。
WRERAは昨年の祐希子&来島組に続き、今年も EXタッグのトロフィーを得たのである。

「この勝利は、ファンのみんなと、ネコちゃんたちのおかげにゃん!」




この年のプロレス大賞受賞者は、以下の通り。

ベストバウト:ジュニアテディキャット堀 VS 村上千秋
ベストバウト:タッグマイティ祐希子、六角葉月
 VS 石川涼美、サンダー龍子
ベストバウト:シングルサンダー龍子 VS ビューティ市ヶ谷
最優秀新人結城千種
最優秀外国人ダークスターカオス
最優秀選手サンダー龍子

千種 永沢

「がーん! 悔しい、クヤシイ! でも、今日だけは拍手!」

「あ、ありがとう……!
でも、私なんかが選ばれちゃって、いいのかなぁ?」

スレイヤーの永沢舞と、WRERAの結城千種。
二人の争いとなった新人賞レースは、終盤になって調子を上げたことが印象を決定付けたか、わずかの差で千種がスポットライトを浴びた。 *1D

最優秀選手は、サンダー龍子が史上初となる四連覇。

「今年も祐希子に勝てなかった」龍子の受賞に首をひねる向きもあったが、ベストバウトに二試合が選ばれたことと、何より「祐希子以外にはほとんど負けていない」ことが評価されての受賞であった。 *2D




ページトップへ
■ 注釈(?) ■
*1A11月のスレイヤーは、コンサート(龍子&真田&桜崎。302APの稼ぎ)、RIKKAのCD(「それなり」のヒット)、フレイアCD(同じく「それなり」)、桜崎プライベートイベントその2などがありました。
*2A一年前の戦いは、5年目3Qになります。
*3A23分58秒の決着。見ている限り、シングルではAUTOでも市ヶ谷は龍子に勝ったことがなく、龍子はゆっこに勝ったことがありません。実力(評価値)差というより、もはや相性?
*1B理沙子(パンサーの方)と WRERAの関係については、妄想補完その1
ゆっこと理沙子については、さらに2年目2Q3年目3Q3年目4Q4年目2Q、などをご覧いただければと。
*2B11月、WRERAにて理沙子2p獲得です。
小鳥遊のときもそうですが、2Pカラー(そっくりさん)キャラ獲得の度にこの手の「もう一人との比較話」やってるとキリがないので、今後はなるべくスルーの方向で…。
*1C12月は、スレイヤーで、千春プライベートイベントなど。バカンスでも千春が登場。
WRERAでは、めぐみ写真集(「かなり」の売れ行き)、ゆっこCD(「かなり」ヒット)、市ヶ谷CD(同じく「かなり」)など。バカンスは越後でした。
*2C三年連続。もはや既定路線の引き分け→再試合での優勝決定戦、の流れです。
*1D短期間とはいえ海外遠征が効いた&コーチの差(千種1300、永沢1500)もあって、評価値はほんのわずか永沢が上。ただ、人気の高い千種がそこでポイントを稼いだ感じです。
*2D評価値ではすでにゆっこがトップ。 人気も双方ともにS。ベストバウトに二試合選ばれたのが大きかった?
ページトップへ


6年目3rdQ P2 へ ←  リプレイトップへ  → 6年目4thQ P1 へ


トップへ
(C)2008 松永直己 / TRYFIRST
(C)2005 松永直己 / SUCCESS 運営サクセスネットワーク
(C)2005 松永直己 / SUCCESS
All rights reserved.
当コンテンツの再利用(再転載、再配布など)は禁止しております。
※画像等については「このサイトについての注意書き」もご覧下さい。