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3年目3rdQ (10〜12月) Part2

《目次っぽいもの》
スレイヤー VS ワールド[SL]悪逆姉妹[SL]EXタッグプロレス大賞結果注釈?



11月、RIKKAを殴りこませて WRERAに激震を与えたスレイヤー・レスリングだったが、同月、彼らも殴りこみの脅威にさらされることになる。

「素直にベルトを返せば良し。さもなくば……災厄の恐ろしさを、味わうがいい!」 十六夜

石川に奪われた団体の至宝・WWPAヘビー級ベルトを奪還すべく、ワールド女子がトップの十六夜美響らを送り込んできたのだった。 *9

「やれやれ。身の程知らずな奴らだ。……ま、ありがたいけどね」

傍らにいた石川が、えっ、と聞き返したのも道理。
殴りこみを迎え撃つ上原の声には、むしろ歓迎の念が込められていたのだ。

この月のスレイヤーは、RIKKAがWRERAに殴りこみ、龍子はEWA王座の防衛戦でドイツに遠征、と実力者二人が離脱。対戦カードの組み方に不安を残す状況だったゆえに、興行的には渡りに船の殴りこみだったのである。 *10 上原

「ベテランの滝や北条も、真田や桜崎にはいい教師役だろうし。あとは、石川。あんたが十六夜を返り討ちにすればいいわけだろ?」

「ふえ〜? 上原さん、それは、ちょっと責任転嫁ですよ〜」

ところが、事態は上原にとって思わぬ展開を見せることになる。
それを工作したのは、社長の片腕である女性秘書の井上だった。

「石川くんのWWPAでなく、上原くんのスレイヤー無差別級ベルトに挑戦させる?
……井上くん、私にもわかるように説明してくれないか?」

「ベルトの権威の差、ひいては、団体の実力差を示すためです、社長。
そのためには、両方のベルトを我々が保持しておくのが得策かと」

「上原くんなら十六夜くんに負けることはない、ということか。
だが、それで、ワールドさんや十六夜くんが納得するかね?」

「十六夜選手は、むしろ世界レベルの上原選手と戦えることを喜ぶでしょう。もし勝てればベルト交換の交渉も可能、という計算も働くでしょうし。ワールド女子は……既に、金銭で解決する方向で調整済みです」

「金銭で解決、だと?」

「我々がWWPAベルトを保持し続ける限り、保証金を払う……と。フフッ、団体の権威よりも目先のお金に眩んだようで、あっさりと承諾してくださいましたよ?」 *11

SLAYER

結局。ワールド女子の十六夜を挑戦者に迎えて行なわれたスレイヤー無差別級タイトルマッチは、チャンピオン・上原の貫録勝ちに終わる。 *12

上原が期待したようにスレイヤーの若手には良い刺激の交流戦になったが、ワールド女子にとっては後々までの禍根となりかねない判断だったかもしれない。




ワールド女子が、スレイヤー・レスリングに切歯扼腕することとなるのは、この11月が終わりではなかった。
千春
月がかわった12月。
ワールド女子が獲得交渉を進めていた“鳥取の悪逆姉妹”の姉、“無道”・村上千春を、スレイヤー・レスリングが脇から強奪したのである。 *13

「約束は守ってもらうぜ、秘書さん。契約金は、あっちの倍だ。それから……」

「ええ。近いうちに新日本女子の八島さんと会わせてあげるわ。あなた次第で、ゆくゆくは対戦の機会も用意してあげます」

隣県で伝説的なレディースだった八島静香に憧れを抱いている──ただそれだけの情報を巧みに用いて、千春との契約をまとめ上げた井上の辣腕。 *14

千秋 そのまま返す刀で、千春の妹、“非道”・村上千秋の獲得をも狙ったのだが……

「村上千秋を、すでにWRERAが獲得していただと!? どうなってるんだ、井上くん。そんな話、全く聞こえてはこなかったぞ?」

「申し訳ありません、社長。私にとっても青天の霹靂でした。WRERAのスカウト活動などは、確かに無かったはずなのですが……」

井上が姉の千春から聞いた話では、
『スキーに行った北海道の街でぶつかった男から金を巻き上げようとしたら、その男がWRERAの社長で、堂に入ったヒールっぷりに一目惚れされた。その場で大枚の契約金を約束されて、思わず入団をOKしてしまったらしい』
──とのことだったが、そんな馬鹿馬鹿しい話は信じる気にもなれない。 *15

「WRERAめ……一度ならず二度までも。市ヶ谷選手の時といい、君以上の策士が向こうにいるわけではなかろうな?」

「そのようなことは……。スタッフの情報も集めてみましたが、社長秘書が私と同姓同名という他、特にこれといった話も聞こえてはきません」

「……同姓同名? 君の副業、いや、ドッペルゲンガーということはないだろうね、井上くん?」

「……その手の冗談は、好きではありません」




──夕陽が、全てを紅く染めている。
空も、海も、真っ白な砂が敷きつめられた海岸も。そして、そこに佇んだ、一人の少女も。

「……レスラーになる前のあたしは、何も無いまま喧嘩ばっかりしてた。
それがあの時、理沙子さんと社長に会って、初めて手に入れたって気がするの」 *16

「手に入れた、って……?」

「──戦う理由。あたしの中にある熱いものを、正しく燃やしてくれる何か。
なんて名前なのかは、まだわからないけど……
それがあたしに、明日のあたしを信じさせてくれるんだ」

潮の香りが優しく吹き抜けて、祐希子の髪を幾本か踊らせる。
その髪を追うかのように振り向いた祐希子の表情が、社長を見つめて笑顔に変わった。

「だから……あたし、頑張るよ! 必ず、世界のトップに立ってみせるからね!」

夕陽を浴びてきらきらと輝く波打ち際で、その姿は逆光に映え──
社長は、素直に祐希子のことを美しいと感じていた。

──年の瀬恒例、EXタッグリーグ戦。

設立三年目にして初出場を表明したWRERA女子プロレスの社長は、団体挙げてのバカンスから戻ってすぐ、登録選手をどうするかの相談を、団体トップの六角葉月に持ちかけた。

六角 「EXタッグのパートナーを選べって? ……ふーん、私が決めちまっていいのかな? 社長?」

「……なんだ、六角? そのニヤニヤした笑顔は」

「いやいや。社長には意中の人がいらっしゃるんじゃないかと思いましてね」

「妙な言い回しはやめてくれ。まあ、希望が無いと言えば嘘になるんだが」

「ご希望通り、祐希子でいいよ。もともと、そのつもりだったからさ」

「……話が早いな。どうしてこっちの希望を──いや、どうして祐希子なんだ?」

「さあね。社長と一緒じゃないかな?
チーム名は『パンサー理沙子に会いに行こうタッグ』ってとこで。
……あ、市ヶ谷のお嬢が怒るかもしんないから、フォローはよろしく。仮にも、AACタッグでは私ゃのパートナー様だからね」 *17

一方。
昨年、初出場にして栄冠を勝ち取ったスレイヤー・レスリングは、今年も当然、上原&龍子の優勝タッグでEXタッグリーグに臨むと見られていたのだが……

EXタッグリーグ参加チーム
パンサー理沙子&菊池理宇新日本女子
八島静香&ドルフィン早瀬新日本女子
ミミ吉原&斉藤彰子新日本女子
ソニックキャット&フォクシー真帆新日本女子
十六夜美響&神楽紫苑ワールド女子
ガルム小鳥遊&オーガ朝比奈日本海女子
サンダー龍子&石川涼美スレイヤー
六角葉月&マイティ祐希子WRERA

「えーっ! スレイヤーのタッグ、去年と違うじゃない。あーあ、上原さんとも戦ってみたかったのにぃ」 *18

「それは私も同意見さ。でも祐希子、今年の二人も侮れないよ? なんせEWA王者とWWPA王者のタッグ。しかも噂じゃ親友同士だっていうしね」 *19

「侮ったりはしてませんけど……ほら、上原さんもそれなりのお歳ですから。引退とかされちゃわないうちに、お手合わせしときたいなーって」

「……理沙子と私ゃも同い年なんだけど。わかってて言ってるかい?」

「へへへ。冗談ですって、葉月さん」

EX 「いいけどね。しっかしまあ、理沙子のパートナーも意外だねえ。菊池理宇……ジュニアの若手ってことしか知らないよ」

「あたし、知ってますよ。えへへへっ」 *20

「……なに、面白い顔してんだい?」

参加した各チームがそれぞれの思いとドラマを持って戦うがゆえに、どの試合も白熱する EXタッグリーグ。 *21

この年も熱戦が繰り広げられた結果、最後はWRERAの葉月&祐希子組が、スレイヤーの龍子&石川組との全勝対決を制し、昨年のスレイヤーに続く、団体初出場での初優勝を決めた。 *22

「ふー……しんどかった。ま、今回は、てっぺんもらっとくよ」




この年のプロレス大賞受賞者は、以下の通り。

ベストバウト:ジュニアテディキャット堀 VS コリィ・スナイパー
ベストバウト:タッグ六角葉月、マイティ祐希子
 VS チョチョカラス、リリィ・スナイパー
ベストバウト:シングルビューティ市ヶ谷 VS 六角葉月
最優秀新人フォクシー真帆
最優秀外国人ダークスターカオス
最優秀選手サンダー龍子

「やったー! 真帆がヒョーショーされたぞー! トロフィーは食ってもいいのか?」 越後

「く……悔しいです、社長! あんな、あんなおバカっぽい相手に新人賞を取られるなんて……!」 *23

新人賞こそ越後が次点止まりで逃したものの、ベストバウトの独占でWRERAが三部門を制覇。

対して、スレイヤーはサンダー龍子の最優秀選手のみ。 *24
それも、葉月、理沙子、上原、龍子の四名で票が割れた結果で、あくまで番狂わせという印象は拭えない。

スレイヤー・レスリングの社長と井上は、団体設立後初めて、渋面のまま年を越すことになったのである。




*9この月の殴りこみメンバーは、滝、北条、十六夜でした。ワールド女子はこの月、IWWFとの提携も。
また、新女が日本海女子の真帆を引き抜いてます。「真帆はこっちのメシの方が好きだぞっ♪」
*1011月のスレイヤーは、龍子のEWA遠征の他に、龍子FC、桜崎FC、龍子の誕生日、もありました。
*11もちろん、妄想設定です。そんな出費はありません。
*1221分49秒、上原の延髄斬りで三度目の防衛達成。
ただ、この月は上原さんの能力値が派手に低下し、Cだった投攻、飛防がともにBになりました…
*1312月、スレイヤーが千春を獲得。直前ターンでワールド女子が獲得しようとしてたので、成功されてたらと、かなり慌てました。
*14これももちろん、妄想設定です。ただ、お隣の島根県出身の八島さんとベストタッグで「姐さん」と呼ぶそうなので、こんな感じかなーと。公式サイドストーリーとかあったらごめんなさい。
*1512月、WRERAで千秋獲得。しつこいようですが、この獲得経緯も妄想設定です。
*1612月、WRERAのバカンスではゆっこが登場。この辺りのセリフはゲーム中のをかってにアレンジして使用しております。
理沙子が出てくるのは、そういう妄想設定のため。ご興味あれば妄想補完その1をご覧ください。
*17「愛」をやってないのではっきりと知らないのですが、六角も新女時代に理沙子と絡みがあったそうなので、リングでの再会を楽しみにしているのではないかと推測してます。
…推測なので、公式設定と全然違っていたら、すみません。#今さら?
*18上原さんは、昨年理沙子と戦えてそれなりに満足したので今年は後進に道を譲った…という感じでよろしくです。
*19「愛」をやってないのではっきりと知らないのですが、六角も新女時代に上原と絡みが(以下*17に同じ)
*20この話の中では2年目4Qでの絡みしかない菊池とゆっこですが、それにしても理沙子&菊池VSゆっこ(&六角)とは、COMも気の利いたことしてくれます。
ただ、菊池はまだ評価値600台なので、六角やゆっこ相手は荷が重すぎ。
*21石川&龍子組は、基本が同じパワータイプなので、意外に使いにくいです。ただ、タッグ補正ゆえか合体技カードが3〜4回連続して出たりして、爆発力はあります。
12月のスレイヤーは、他に龍子FC、龍子写真集(結果は「すごい」人気)、移動車両をレベル3に、バカンスで龍子登場、森嶋のプライベートイベント、フレイアが踵落とし(難易度9)取得、もありました。けっこう盛り沢山。
*2218分49秒、六角の石川へのニーリフトで決着。
12月のWRERAは、他に堀FC、市ヶ谷CM、市ヶ谷CD(結果は「すごい」ヒット)、桜井一日署長(お断り)、移動車両をレベル3に、もありました。
*23おバカは言いすぎとして、「新人」の定義には疑問ありです。真帆は移籍(日本海→新女の引き抜き)組なのに…
*24かなり僅差とはいえ、まだ評価値は四番手の龍子。人気Sが効いたのか、驚きの最優秀選手受賞です。
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