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ANGE(アンジュ)女子プロレス [2]

リプレイ未満の「サバイバー2」書きなぐりプレイメモです


■ かってにSSS (すっごくショートなストーリー) *0

 スタッフの声が飛び交う撮影スタジオ。
 普段の"仕事場"と同じようにライトに照らされながらも全く異なる空気に満ちた、広くて白い部屋。
 そんなスタジオの片隅で、桜井千里は苛立たしげにひとつ溜息をついた。
「こんなところで、私にいったい何を…」
 腕組みをして壁に寄せている身体は見事なまでに均整が取れ、凛々しい顔立ちと相まって、撮影に来たモデルや女優とも見紛われる。しかし、周囲に漂わせる殺気にも似た雰囲気と、何より少し離れた撮影現場を見つめる侮蔑にも近い冷ややかな眼差しが、彼女がこの場とは明らかに異質な存在であることを示していた。
「こんなところで、私にいったい何を見せたいんですか? 社長」
 先ほどの溜息に続く言葉を視線とともに向けられた傍らの男性は、苦笑いを頬に刻みながら前方で行なわれているCM撮影の中心を指差した。
 その対象を正確に追った千里の口からは、我知らずもう一度溜息が漏れる。
「…ですから。藤島を見てどうしろというんですか?」
 視線の先、コマーシャルする商品を手に笑顔を振りまいている少女は、藤島瞳。千里の後輩にあたるレスラーで、今の団体では旗揚げ時からの付き合いだ。
 但し、千里にとってあまり仲の良い相手とはいえない。
 ひたむきにただ強さだけを求め、それが団体のためにもなると信じる千里にとって、強さは二の次三の次で人気優先・コスチューム重視のアイドルレスラーとして振舞う瞳は、いわば理解できない存在。いや、正直なところ理解したいとも思わない存在であった。
「こんなものに付き合っている暇があったら、練習で汗を流したいのですが…」
 後輩の仕事を『こんなもの』と言い切る千里に苦笑を深めつつ、男──彼女らの所属する団体の社長は、瞳は瞳なりに一所懸命にこういうアイドルとしての仕事も頑張っているのだ、と諭すような口調で千里に説く。しかしそう聞いたところで、
「それは当然でしょう。自分を売り込みたいわけですから」
 と、にべも無く切り捨てた千里は、もう一度溜息をついて壁から背を離した。
「戻ります。失礼」
 社長に対する礼儀としては最低限の一言だけを残して、千里はドアへと向かう。小さく呼び止める男の声も無視して扉のレバーに手を掛け──その手がふいに止まった。
『私だけで、うちのプロレスを決め付けないでください!』
 瞳の大声。その声量よりも、言葉の内容と何より込められた真剣さに、千里は足を止めて肩越しに振り返った。
『お遊びじゃないですっ。うちはみんな真剣で、すごく強い人だっているんです。私目当てじゃなくていいからプロレスを見に来てください!』
 撮影の合間の雑談だったのだろう。会話の経緯まではわからなかったが、瞳の剣幕にスーツ姿の男──スポンサー会社の人間のようだ──が気圧されているのを見ると、彼が口を滑らせて何か馬鹿にするようなことを言ったのかもしれない。それも、瞳をではなく、団体とそのプロレスのことを。
『来ないと許しませんから。絶対ですよ? …あっ、もちろん応援するのは私の試合だけでいいですけどねっ♪』
 剣呑になりかけた撮影現場は、しかし、瞳自身が絶妙なタイミングで茶目っ気を見せて笑顔と冗談に紛れさせたことで、和んだ雰囲気へと戻った。詫びる男にはちゃっかりと来場を約束させ、その代わりにとどこから出したのか興行の割引券を配っている姿は、どこか手馴れたものを千里に感じさせた。
「………」
 呆気に取られたのか、無言のままドアの前に佇む千里の肩に、歩み寄った社長の手が軽く乗せられた。
 そのまま彼が千里に話したところによれば、団体がこれまでに結んだ地元CATVとの放送契約やスポンサー契約のいくつかが、瞳のアイドル活動をきっかけとしているのだという。そして、彼女の地道な営業活動がなければ、いずれも成約にまで漕ぎつけなかったかもしれないとも。
──あいつは、あいつなりに考えてるんだよ。レスラーとしての自分を。
 そう告げた男が、だからお前もあいつのことを…と続けようとしたところで、千里は肩に置かれた手を振り払うように身を翻し、先ほど開けそびれた扉に手をかけると一気に引いた。
「…やっぱり、彼女のことは理解できません」
 さすがに焦った男の呼びかけに、千里は背を向けたまま応えた。その声は相変わらず冷たい。
「ですが…」
 千里はもう一度、肩越しに振り返った。
 ライトの熱気と人いきれの中、涼しげな笑顔で撮影を続ける瞳。気合いで止めているのかその顔には汗ひとつかいていないが、トレードマークの西陣織の衣装から出ている手や足には無数の汗の玉が光っていた。
「…ですが、彼女の流す汗だけは、少し理解できた気がします…」

 …その後しばらく、千里は瞳を練習相手に指名し続けた。
 そのスパルタぶりに瞳は何か怒らせるようなことをしたのかと思い悩むが、思い当たることがあまりに多すぎて反省も出来ず、ただひたすら我が身の不幸を呪うことになったという…




■ プレイメモ その2

前半 へ

[3年目]

3年目に入ったところで、年齢と好感度が十分に高くなったのかプライベートイベントが発生するように。菊池、ソニック、桜井、藤島、の順で見たイベントの中では、桜井のものが一押し。

菊池 また、新女の殴りこみで、AACジュニアベルトホルダー *1 がネギしょってやってきたので、感謝しつつ菊池に奪わせる。*2
また、TWWAタッグベルトもソニック、桜井のタッグで奪取。

評価値は、ソニック、桜井が1300超え。100以上の差をつけられて菊池、伊達が続き、めぐみがそれを猛追。千種はまだまだ新人状態だが、さすがに成長は早く年末の最優秀新人をあっさり獲得。
藤島は…まあ、この子の場合、評価値には期待してませんから。*3

3年目終盤には、菊池の評価値も1200over。ローズ・ヒューイットの持つGWAヘビーを取らせて、何気に二冠王者に。

3月には、そろそろ新人を…ということで、SA-KI(18) *4 をスカウト。

[4年目]

GWAとの契約が満了。
ソニック、菊池が持つジュニアとヘビーのベルトはこちらに残ったままなので、ちょっと得した気分。*5

海外選手を自団体とほぼ同数揃えるという外国人てんこもり方針ゆえ、間を置かずにEWAと提携。しばらくするとナターシャ・ハン *6 がベルト持ってやってきたので、ジュニアベルトしか持っていなかったソニックにこれを取らせる。

この頃になると、経営が安定してきたこととレスラー人数が多くなってきたこともあって、他団体への殴りこみを定期的に行なうように。
お返しで殴りこみを受けたときには時おりタイトルホルダーが混ざってくることもあり、持ってきたベルトはなるべく美味しくいただく。
その結果、WARS王座は桜井が龍子から、新女(NJWP)タッグは桜井&菊池組が祐希子&来島組から *7、アジアヘビーは伊達が市ヶ谷から、さらに太平洋(PWPW)王座はなんと藤島が獅子堂から *8、それぞれ奪取。

ディアナがTWWAジュニアを取ったこともあって、一気にベルトが溢れた *9 …と思っていたら、ソニック&桜井が海外防衛戦で敗れてベルトを失ったとのこと。TWWAにこの二人を倒せるタッグがいるとは思えない *10 のだが…アウェーの洗礼か?

選手(練習や会話)&興行の取り回しに苦労しはじめたことと、どうしても獲得したい新人がいなかった *11 こともあって、この年は新人獲得は見送り。
あまり真面目に会話とか練習調整とかしてると、たった9人でもいたずらに時間ばかりかかってしまうので、二回目以降をプレイする場合はやり方を変えた方が良さそう。

プライベートイベントは、伊達とディアナ *12 とソニック(2回目)のものが発生。
経営も、タイトルマッチを行なえばドームを埋められるようになっており、まさに順風満帆…と思っていたら、22才になったソニックに能力下降が。前作ほど急な減衰ではなく、まだまだ成長もし続けるようだが、それでも少々ショック。

[5年目]

ただでさえ人数の割に多かったのに、菊池の新女(NJWP)ヘビー、ディアナのTWWAヘビー、武藤&千種のアジアタッグ、を加えたことでベルト運営がついに破綻。取ったその年に、TWWAヘビーとアジアタッグを失う羽目に。*13

それでも団体人数以上のベルトを持っているわけで、後から思えばさすがに多すぎの感がある。特に防衛戦を強制させられる海外ベルトは控えめにすべきなのかも。

とはいえ、毎月複数のタイトルマッチが組める (というか組まないと 6ヶ月返上ルールによってベルト維持できなくなるのだが) ということもあって、集客は順調。経営も順調。
プライベートイベントも、SA-KIとめぐみの1回目、桜井と伊達とディアナと菊池と藤島の2回目と、毎月のように発生。*14

昨年獲得を見送った新人は、新キャラということで栗浜亜魅(15) *15 を獲得。

評価値では、伸びの止まったソニックを追い抜いた桜井と、ソニック、そしてさすがの成長ぶりを見せるめぐみが、いずれも1400超え。1300台に菊池、伊達が続き、ディアナや千種も来年1300には届きそう。その後は1100台の藤島、900台のSA-KIと続く。*16
ちなみに藤島は後輩&二流外国人&殴りこみ他団体レスラー相手に、PWPWヘビーを継続保持中。

ただ、この年になると桜井や藤島にも能力減衰が発生。後進は育っているが、ここまで団体を支えてくれたソニック&桜井をファイナルシリーズに使えずに終わるのはあまりに気が引ける。*17
ここらを潮時とするか、千種やSA-KI、栗浜らの成長を見届けるためにもっと続けるか…

悩んだ末、3月にファイナルシリーズの年数 *18 を8年から6年に変更。残り1年で勝負することに。

[6年目]

この年は、ひたすらファイナルシリーズを目指して淡々と進行。

ファイナルシリーズはシングル、タッグ、ジュニアの3部門あるという話を聞いて、代表メンバーに頭を悩ませる。

評価値で単純に判断するか、旧作からの絡みを重視するか、キャラの好みだけで決めるか…と、いろいろ迷った末、
 シングル:桜井千里 [評価値1450強]
 タッグ: 武藤めぐみ&結城千種 [評価値1500強と1300強]
 ジュニア:ソニックキャット [評価値1400強]
に決定。
めぐみ 特にタッグは評価値で見れば伊達や菊池を使うべきなのだが、「旧作からのファンとしてここでこの二人を使わずにどうする」と、めぐみ&千種に託すことに。*19

そして迎えたファイナルシリーズ。

ルールを良く理解せず全員総当りと思っていたため、「あれ、もう決勝戦?」と拍子抜けする一幕もあったが、無事に全勝優勝を飾る。*20

千種 その後のエンドロールでは、10人という人数がちょうどよかったらしく、団体全員からの祝福 (告白?) を受ける結果に。*21

おめでとう。ありがとう。

めでたし、めでたし。

…だって、そのまま継続プレイする気にはならなかったんですもの…




*0 "すっごくしょっぱいストーリー" や "しょっぱい失敗ストーリー" でも可。桜井と藤島って合わないだろうな…というだけの話
*1 すみません。誰だか忘れました
*2 小説や旧作のように IWWFジュニアじゃないのは勘弁ね >菊池
*3 評価値が低くても人気が出て集客に貢献できるのは、前作「サバイバー」に比べて今作の良いところ
*4 「愛」未プレイのため初対面。タイトルマッチ以外の試合はほとんど見ないプレイだったので、あのギャップを目の当たりにしたのはかなり先の話に
*5 遠征防衛戦が発生することを考えると、実はあまりお得でもありません
*6 旧作では一瞬たりと油断できない相手だったのが、今作では比較的低めの評価値&関節技弱体によって、いまいち影の薄いハン。(ナターシャは誤字でないので注意)
*7 菊池にとってはあこがれの祐希子とのタイトルマッチだったはずですが…すでに実力は大きく凌駕してしまってました
*8 上原引退のせいとはいえ、評価値900台の獅子堂にヘビー級ベルト持たせちゃいけませんよ、太平洋さん
*9 前作のようにベルト価値が下がると返上とか無いっぽいので、結構気楽に保持できます
*10 今作は、メガライトが1200程度の評価…哀れ
*11 あくまで好みの問題+ここでは前作使用キャラを避けた結果。この年の新人登場人数自体は多めです
*12 バレンタインといい、この子に間違った日本文化を教えているのはやっぱり師匠のソニックなんでしょうか?
*13 海外防衛戦のアウェー効果で敗れたTWWAヘビーはともかく、アジアタッグは防衛戦忘れでの返上。ごめんなさい >めぐみ&千種
*14 ちなみに2回目は何度でも発生する模様。…ただ、桜井やめぐみの2回目なんかは "一回きりであるべきイベント" でしょう
*15 6年で終わらせたこともあってこの子とは短い付き合いになり、試合もほとんど見てあげられませんでした
*16 上手くやってれば、全員もっと成長させられたんだろうとは思いつつ
*17 ファイナルシリーズ後もプレイは継続できるので、結局は彼女らが衰えていくさまを見たくなかっただけかも。甘い?
*18 事前に「その年には&その年になると変更できない」という話を仕入れておいてよかった…
*19 アジアタッグを返上させてしまった罪滅ぼしも含む。ちなみにこの頃、タッグのパートナー補正の存在は知りませんでした
*20 というか、桜井のモーガン戦、カオス戦を除けば楽勝もいいところ。特にジュニアは力の差がありすぎ…
*21 イベントとエンディングから「相思相愛だけどお互い気付いてない社長と桜井、それを知って身を引くディアナと、知りながら諦めないめぐみ」なんて構図の妄想が浮かんでしまいましたです。はい。


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